ナワリヌイ氏が死亡、収監先で ロシア活動家、散歩後に意識失う

ナワリヌイ氏(ロイター=共同)

 ロシアのプーチン政権と対立し、服役していた反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)が16日、収監先の北極圏のヤマロ・ネネツ自治管区にある刑務所で死亡した。タス通信などが伝えた。同刑務所は過酷な環境下にあり、ナワリヌイ氏は昨年12月に移送されたばかりだった。3月の大統領選を前に、強権支配を強める政権に対し、獄中からもメッセージを発し、反政権運動の指導的役割を担っていた。

 刑務所当局は声明で、ナワリヌイ氏が「散歩後に気分が悪くなり、直後に意識を失った」と説明した。蘇生措置を講じたが、医師が死亡を確認したとしている。

 ペスコフ大統領報道官はプーチン大統領がナワリヌイ氏死亡の報告を受けたとした。死因については矯正当局が規則に従って調査し、明らかにすると述べた。

 ナワリヌイ氏は過去の経済事件で拘束・収監されたほか、昨年8月には過激派団体を創設したとして新たに懲役19年を言い渡されて9月に確定。昨年12月、モスクワ東方ウラジーミル州の収監先から北極圏に位置するヤマロ・ネネツの刑務所に移送された。(共同)

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