「思ったより出力あった。ここから徐々に」島内颯太郎 快調 ことしも期待の広島カープ 投手陣 週末は練習試合へ “機動力野球” 磨く

広島カープの沖縄キャンプ、2日目。

小宅世人 アナウンサー
期待の投手陣たちが投げ込んでいたブルペンです。16日は、コザしんきんスタジアムに広島カープの練習を見るため、735人のお客さんが詰めかけたということで盛り上がっていました。

前日とは打って変わって日差しはなく、肌寒さを感じる風が吹いた沖縄キャンプ2日目ー。メイングラウンドでは、“開幕投手” 候補のピッチャーたちが、野手と守りの連携を深めました。その後、床田寛樹 と 森下暢仁 の2人は、沖縄では初のブルペン入りしました。

午後からは紅白戦に近い実戦、シート打撃が行われました。ベールを脱いだのが、新外国人の右ピッチャー、ハッチ。打者7人に投げ、ヒット性の当たりは2本。スピードのみならず、制球力の高さも光ります。

また、去年、最優秀中継ぎ投手に輝いた 島内颯太郎 は、キャンプ初の実戦形式のマウンドでした。打者5人に投げ、ヒット性は1本、こちらも順調な仕上がりを見せました。

実際にスタンドで見ていても島内投手のボールは走っていました。さっき、実際に島内投手とシートバッティングで対戦した 矢野雅哉 選手に話を聞いたんです。「外から見て、まっすぐは早いなと思ったんだけど、バッターボックス入ると、ベース板の上でのボールの強さっていうのをやっぱり感じた」っていう話をしていました。そんな島内投手の “撮れたてホヤホヤ” のインタビューがあります。

広島カープ 島内颯太郎 投手
― キャンプ初バッターに対して
「思ったよりも出力もありましたし、中でもいいボール・悪いボールってのはちょっとはっきりしていたので、そこはまた今後の対バッターだったり、ブルペンでしっかり詰めていかないといけないところだなと思います。まっすぐにしても、高めのつり球も抜けていましたし、チェンジアップも低めに集めたいところが少し高めに抜けていたりと、逆にちょっと課題が多かったんですけど、それがわかってよかったなとは思っています」

― 昨シーズン初めてタイトルを獲って迎える今季。ここまでの調整は?
「まず、対バッターに投げられたことが大きいと思いますし、ここから徐々にもっともっと自分のボールが投げられるように調整していかないといけないと思いますし、そこを任されていると思うので、ここからまた上げていきたいなと思っています。ことしも勝ちパターンで投げたいなっていう気持ちはあるので、また、そこを目指して、チームの優勝というのが一番だと思うので、そこの一員になれたらいいなと思っています」

小宅世人 アナウンサー
いろんなピッチャーがシーズンに向けて準備を行っていく中できょう、このブルペンで一番注目を集めたのが、侍ジャパン選出の 森下暢仁 投手でした。この柵のところがお客さんから見えるスペースになるんですが、ぎっしりで身を乗り出して、「森下くーん!」というふうに手を振っている様子もありました。

16日、森下投手は55球ほど変化球を交えながら投げたんですが、最初はブルペンキャッチャーの方をひざ立ちにした状態で投げていました。最初から低めに投げようとすると、ボールに力が加わらないということで、ひざ立ちの状態でまずは高めのボールからしっかりと調整を行ったうえで本腰の投球をしたということなんです。

その55球を受けたブルペンキャッチャーの話です。前田健太 投手から教わったスライダーを今、調整中という森下投手について「本来、使っていたカットボールよりも非常に変化量が多くて、横になめらかに滑っていくような変化が魅力。これが完成したら、バッターとしては怖いボールになるんじゃないか」とそんな話をしていました。

いろんなピッチャーが躍動した16日、わたしが注目したポイントです。シートバッティングなんですが、基本的に1塁にランナーを置いた状態で行われました。

ピッチャーのボールがワンバウンドしようものならランナー、スタート。走ってセカンドを狙うわけです。ピッチャーにすきがあり次第、スタートして2塁を狙う、そんな姿が見られました。

昨シーズン、新井カープになってから機動力が目立ちました。盗塁数はセ・リーグ2位の78と、それだけ機動力野球が染みついたチームにはなってきました。ヒットが生まれると、1塁ランナーにいた 林晃汰 選手が2塁を回って3塁を目指していくと。この場面はアウトになったんですが、積極的な走塁が目立ちました。このような積極的な走塁で3塁を目指す。こういったところも新鮮です。やはり来シーズンの機動力野球も楽しみになってくるんです。伊東さん、いかがでしょうか?

伊東平 アナウンサー
はい。野球の取材はだいぶ充実していますけど、“筋肉” 取材が全然…

青山高治 キャスター
(笑)あれはもう終わったんです。

伊東平 アナウンサー
終わったんですか。日南キャンプ限定だったんですね。小宅さん、今回、走塁面もありましたけれど、新井貴浩 監督のきょうの動きはどうでしたか?

小宅世人 アナウンサー
新井監督は非常に熱心に選手たちの姿を見ていまして、練習が終わった後も 坂倉将吾 選手、田村俊介 選手や 林晃汰 選手の居残りバッティングをしっかりケージの外に立って見つめている姿もありました。「ギリギリまで誰がメンバーに滑り込むかわからない。そういった中でやっぱり選手を選んでいくのも難しいけど、見ていて、おもしろいです」と、そんな話もしていました。

伊東平 アナウンサー
木村さんは気になる選手は?

コメンテーター 木村雅俊 さん(中国新聞社 編集委員室 特別委員)
日南キャンプでちょっと緊張していた 高太一 投手のことが気になっているんですけど、どうでしょうか?

小宅世人 アナウンサー
ルーキーの高投手、きのう、ブルペンで投げ込んでいたんですが、ここまでの課題として「左バッターのインコースにボールを投げ込むことができない」という話をしていたんですが、きょうのシートバッティングではしっかりと左バッターのインコースに投げ込むことができていました。そして、審判がいる中で投球をしていて、「アマチュアのときよりもやっぱりストライクゾーンの枠がせまいな」というふうに感じているそうです。そういったところも調整しながらやっていかなければいけないと本人は話していました。

伊東平 アナウンサー
たくさんの取材、ありがとうございました。週末は練習試合もあるので楽しみにしたいと思います。

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