30年前に元教師と教え子が”性的関係”「フラッシュバック」で慰謝料300万円を脅し取った女2人に執行猶予付き有罪判決 北海道室蘭市

教え子と元教師3人とも被告に…

元中学校教師の男を恐喝した罪に問われている教え子2人の裁判で、札幌地方裁判所室蘭支部は2月16日、女2人に執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。起訴状などによりますと、室蘭市の無職・五十嵐みゆき被告(49)と小田桐梨沙被告(46)は2021年10月、2人が通っていた中学校の元教師・野澤俊重被告(75)から300万円を脅し取った罪などに問われています。2年後の2023年9月、2人はさらに金を脅し取ろうと野澤被告の自宅に押し掛けましたが、野澤被告が千枚通しで2人を刺したため、未遂に終わりました。

殺人未遂の罪で起訴されている野澤被告

その後、野澤被告は殺人未遂の罪で起訴されています。2月8日の初公判で弁護側は、五十嵐被告が中学3年生から高校1年生までの間に野澤被告と性的関係にあり、その影響でフラッシュバックや不眠などの症状が現れたと主張。一方、検察側は、五十嵐被告の預金残高が2680円と金に困っていたため、小田桐被告と共謀し慰謝料を名目に野澤被告を恐喝したと指摘。五十嵐被告に懲役3年、小田桐被告に懲役2年の実刑を求めていました。

五十嵐被告と小田桐被告

2月16日に行われた判決公判で、守屋尚志裁判官は、五十嵐被告に対し「性的関係を利用して慰謝料や治療費として要求した金銭は非常に高額」「被害者に1時間半にわたって周囲に危害を加えることなどを伝えるなど、その脅迫は執拗で悪質」として懲役3年・執行猶予5年の判決を言い渡しました。小田桐被告に対しては「五十嵐被告から巻き込まれたものの、積極的に協約におよび従属的とは言えない」として懲役2年・執行猶予4年の判決を言い渡しました。殺人未遂の罪で起訴された野澤被告の裁判は、未定ということです。

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