確定申告 早めに 県南各税務署、受け付け開始

確定申告の受け付けが始まり、初日から多くの人が訪れた=一関市大手町

 個人事業者などを対象にした2023年分所得税などの確定申告の受け付けが16日、始まった。県南の税務署では特設申告会場などで対応しており、訪れた人たちが初日から職員の支援を受けて書類を作成、提出する姿が見られた。今回は消費税納税額の正確な把握などを目的とするインボイス制度(適格請求書等保存方式)導入後初の確定申告となり、新たに納税対象となった人も多いことから、各税務署では早めの申告を呼び掛けている。

 このうち一関税務署は、一関市大手町の岩手日報一関ビルに申告書作成会場を設けた。初日は午前9時の開始を前に申告者で列ができたが、混雑緩和のための入場整理券配布が定着したためか大きな混乱はなかった。会場には国税電子申告・納税システム「e―Tax(イータックス)」対応の申告コーナーが設置され、来場者は記入方法などを職員に教わりながら書類を仕上げた。市内の60代男性は「いつも初日に申告しているが、毎年微妙に制度が変わって難しい部分もある」と語っていた。

 県南ではこのほか、花巻税務署が花巻市文化会館(同市若葉町)に申告会場を設けたほか、水沢税務署は奥州市水沢西上野町の同税務署で対応している。いずれも3月15日までの平日で、時間は一関、花巻が午前9時~午後4時、水沢は同5時まで。入場整理券は無料通信アプリ「LINE(ライン)」による事前発行と、会場での当日配布を用意。LINEは国税庁の公式アカウントで受け付け、来場予定日の10日前から2日前まで申し込める。問い合わせは各税務署へ。

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