「2月中にスピード決着する」韓国代表の次期監督は“純国産”が決定的! 日本でもお馴染みの元Jリーガートリオのいずれかが就任か

現地2月16日、大韓サッカー協会(KFA)のチョン・モンギュ会長は、韓国代表を率いるユルゲン・クリンスマン監督との契約を解除すると発表した。就任からわずか11か月での更迭劇で、違約金はドイツ人スタッフらの分を含めて総額11億円強にのぼる見込みだ。

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その言動によって絶えず批判に晒され、先のアジアカップでもベスト4進出を果たしたが、指揮官失格の烙印を押された。今週になって準決勝ヨルダン戦の前日にソン・フンミンとイ・ガンインが揉み合いになった“卓球騒動”も発覚。チームを束ねる指導力も非難の的となっていた。

KFA首脳部の一斉退陣が求められるなか、チョン・モンギュ会長は自らの辞任を否定。代表チームの強化委員長を務めていたミヒャエル・ミュラー氏の辞任を受けて、「来週中には新たな戦力強化委員会を立ち上げて次期監督を決定する。国籍などは限定していない」と述べた。

しかし、韓国放送局『MBN』は「我々がKFAの有力者を取材したところ、臨時的な監督代行ではなく、2026年の北中米ワールドカップまで代表チームを率いる正式な監督を2月中に任命する、との回答を得た。KFAはスピード決着させる腹積もりだ」と報道。そのうえで「次の監督は、代表チーム内の対立を解決しなければならない。選手と上手くコミュニケーションが取れる国内の指導者になる。もはや外国人指揮官の下で同じ過ちは繰り返せない」と続けた。

そして就任が有力視されている3人の候補の名を挙げた。蔚山現代のホン・ミョンボ監督、U-22韓国代表のファン・ソンホン監督、そして現在はフリーだがFCソウルなどを率いたチェ・ヨンス氏だ。いずれもかつて日本代表チームの前に立ちはだかったレジェンドたちで、Jリーグでプレーした経験を持つ、日本のファンにもお馴染みの顔である。

『MBN』は「ホン・ミョンボ監督は、2014年ワールドカップでA代表を指揮するなど、あらゆるレベルの代表チームでの監督経験があり、チームに対する指揮能力が間違いなく高い。だがKリーグ開幕を目前に控えるなかで蔚山がどう判断するかがカギだ」と記し、「人を動かす能力に長けるファン・ソンホン監督は4月のオリンピック最終予選(U-23アジアカップ)に向けた準備の真っ只中。チェ・ヨンス氏は代表監督の経験がない点がネックだ」と論じている。

そのほかではFCソウルのキム・ギドン監督や、アジアカップでインドネシア代表を率いたシン・テヨン監督らが取り沙汰されている。同メディアは「KFAの有力者は、韓国サッカーは危機的状況にある。できるだけ早く監督人事に動くと話している」と伝えた。

同じく放送局の『テレビ朝鮮』は「1年前はクリンスマン政権誕生までに2か月半も要した。3月のタイとの2連戦まで1か月しかなく、悠長には構えていられない。KFAの本気度が問われる」と主張し、「代表チームを取り巻く雰囲気はいまや最悪だ。新監督にかかる負担は計り知れなく大きい」と記している。

韓国代表はワールドカップ・アジア2次予選で中国、タイ、シンガポールと同組。現在2試合を終えて、中国とシンガポールに連勝を飾ってグループ首位に立っている。3月21日と26日にはタイとのホーム&アウェー2連戦に臨む予定だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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