ロシア、死因確認へ調査委派遣 欧州諸国から非難相次ぐ

モスクワで政治犯支援の集会に参加するアレクセイ・ナワリヌイ氏=2019年9月(アナトリア通信提供・ゲッティ=共同)

 ロシアのプーチン政権と対立し、収監先の北極圏の刑務所で死亡した反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏についてロシア司法当局は16日、死因などを確認する調査委員会を設置し、要員を現地のヤマロ・ネネツ自治管区に派遣した。タス通信が報じた。国営メディア「ロシア・トゥデー」は消息筋の話として、死因は血栓症と伝えた。ウクライナ侵攻などで対ロ批判を強める欧米諸国からは非難の声が相次いだ。

 同自治管区の人権保護当局は、ナワリヌイ氏側から健康状態に関する申し立てはなかったと表明。突然死だったとの見方を示した。

 プーチン政権批判の急先鋒だったナワリヌイ氏の急死についてバイデン米大統領は「間違いなくプーチン(大統領)の責任だ」と非難した。他にも「プーチン大統領が怪物であることを全世界に再認識させた」(カナダのトルドー首相)といった批判が相次いだ。

 発表によるとナワリヌイ氏は16日、散歩の後に気分が悪くなり意識を失った。タスによると、救急隊が約10分後に到着し、30分以上蘇生を試みたが亡くなったという。

16日、ロシア・サンクトペテルブルクで警察官に拘束される女性(AP=共同)

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