【今週の労務書】『悩める上司・人事担当者のための問題社員未満との付き合い方』

日々の業務中に評価を

「問題社員“未満”」とは、解雇や懲戒に至るような問題はないが、組織や周囲の時間や感情を浪費させるような社員のこと。大事に至るまでトラブルを報告してこない社員や、上司からの評価に反抗する社員などが当てはまる。本書では、社会保険労務士の筆者が、事例を交えた改善の方法を解説する。

たとえば評価に納得せず文句を言う社員は、損得勘定が働いている例が多いため、「この上司の下にいると、仕事ができるようにしてくれて得をする」と思ってもらうことがポイントとなる。具体的には評価面談でまとめて指導するのではなく、業務の都度に改善点を伝えることを促した。昨年より本人の評価が上がるよう、日々の中で指導・育成することが重要としている。

(松下 直子 著、日本法令 刊、税込2200円、TEL:03-6858-6966)

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