韓国、AIを活用してキムチの味を標準化―韓国メディア

中国メディアの参考消息は14日、「韓国、AIを活用してキムチの味を標準化」とする韓国の英字紙コリア・タイムズの記事を取り上げた。資料写真。

中国メディアの参考消息は14日、「韓国、AIを活用してキムチの味を標準化」とする韓国の英字紙コリア・タイムズの記事を取り上げた。

記事によると、韓国の世界キムチ研究所は、世界中の消費者向けに大量製造されるキムチの高品質を保証するためデータ駆動型人工知能(AI)を活用している。この技術的アプローチは、感覚頼みの伝統的な製造方法からの脱却を示している。

同研究所は、6カ月にわたる共同プロジェクトを経て、この技術の開発に成功したと発表した。国内のAI開発者とデジタル教育コンサルティング会社が関与して昨年12月に終了したプロジェクトの目的は、キムチの品質検査に必要なデータセットを構築し、収集したデータを分析できるAIモデルを作成することだ。

さらに同研究所は、ソウルを拠点とするデータソリューションプロバイダーのCatalonixと教育技術サービス開発会社のSLIと協力して、包括的なデータセットの構築に成功した。データセットには、RGBカラー画像とハイパースペクトル画像、計27万件の記録が含まれ、キムチ製造プロセスの各段階での詳細な食品品質評価が容易になる。コンソーシアムは、塩水でのハクサイの味付け、ハクサイと調味料の混合、その後の発酵など、さまざまな段階からこれらのデータを抽出した。

このデータセットを使用して開発されたAIモデルは、画像をスキャンして分析し、キムチ製造の各段階で、キムチの全体的な品質に影響を与る甘味、塩味、発酵のレベルを決定できる。

データセットとAIモデルを組み合わせることで、製造工場でのキムチの効率的かつ正確な品質チェックが可能になる。原料の品質や混合の評価、発酵段階の監視に加えて、製造されたキムチのさまざまな品質に基づいて等級を割り当てることも可能だ。

世界キムチ研究所のチャン・ヘチュン所長によると、この技術により、画像データセットを分析するだけでなく、量産キムチの製造段階から流通までの検査を従来の方法よりも迅速に行うことができると同時に一貫した高品質を確保できる。

この画期的な進歩により、伝統的に品質を判断するための具体的な基準が不足していた韓国のキムチ産業が強化されることが期待されている。業界は、個人的な経験に基づく個々のメーカーの主観的な判断に大きく依存してきた。さらに、人口の高齢化に起因する国内の労働力の減少は、技術進歩の導入が遅れ、品質管理を人間の感覚に大きく依存してきた業界にとって重大なリスクとなっている。

K-POPやSNSを中心とした韓国文化の世界的拡大のおかげで韓国のキムチ製品も世界中で人気を集める中、これらは相当に緊迫した問題だ。

チャン所長は、原料の栽培から最終製品の海外出荷に至るまで、キムチの輸出プロセス全体に内在する課題に対処する必要性を強調し、「輸出キムチの一貫した高品質を確保するには、伝統的な方法を捨て、新しい革新的なアプローチを採用することが不可欠だ。AIベースのキムチの非破壊品質検査モデルは、これまでの限界を克服し、生産効率を高めた」と語る。(翻訳・編集/柳川)

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