R・ゴズリングやB・クーパーが激かわワンコに熱視線!アカデミー賞有力『落下の解剖学』でカンヌ〈パルム・ドッグ〉受賞の名俳優“犬”本編映像公開

『落下の解剖学』©2023 L.F.P. – Les Films Pelléas / Les Films de Pierre / France 2 Cinéma / Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma

アカデミー賞5部門ノミネート『落下の解剖学』

本年度賞レースで63受賞、アカデミー賞5部門を含む211ノミネート(※2024年1月31日現在)を果たした、世界が絶賛する心理ミステリー『落下の解剖学』が、2024年2月23日(金・祝)より全国公開となる。

本作は第76回カンヌ国際映画祭で<最⾼賞>パルムドールを受賞し、第81回ゴールデングローブ賞では並み居る強豪を抑え、脚本賞と非英語作品賞の2部門を獲得。そして第96回アカデミー賞では、作品賞、監督賞(ジュスティーヌ・トリエ)、脚本賞(ジュスティーヌ・トリエ、アルチュール・アラリ)、主演女優賞(ザンドラ・ヒュラー)、編集賞(ロラン・セネシャル)の5部⾨でノミネートを果たし、本国フランスでも瞬く間に動員130万人超えの大ヒットを記録している。

このたび、本作で介助犬の“スヌープ”を演じカンヌ国際映画祭<パルム・ドッグを受賞した俳優⽝が、飼い主の少年に寄り添う本編映像が解禁。監督のジュスティーヌ・トリエが、ワンコならではの“結果オーライ”な微笑ましい撮影秘話を明かすコメントも寄せられた。

「素晴らしい俳優犬で賞」を受賞した“スヌープ”とは?

人里離れた雪山の山荘で、男が転落死した。はじめは事故と思われたが、次第にベストセラー作家である妻サンドラに殺人容疑が向けられる。現場に居合わせたのは、視覚障がいのある11歳の息子だけ。証人や検事により夫婦の秘密や嘘が暴露されてゆき、登場人物の数だけ<真実>が現れはじめ……。

本作はカンヌ国際映画祭で実写/アニメーションに関わらず“最も素晴らしい演技を披露した犬”に贈られる<パルム・ドッグ>を受賞。この栄誉を獲得したのは、目の見えない少年に寄り添う介助犬“スヌープ”を見事に演じてみせた、三白眼がキュートな7歳のボーダーコリー犬(本名:メッシ)だ。

スヌープはアカデミー賞の昼食会にも参加し、そうそうたるセレブたちと堂々交流。ブラッドリー・クーパーやライアン・ゴズリングといった有名俳優たちが、“あのスヌープ”と対面する様子が米配給NEONのSNSでも伝えられている。

トリエ監督「すごくいい仕事をしてくれた」

このたび解禁された本編映像からは、視覚障がいを持つ夫婦の息子ダニエルと、常に彼に寄り添うスヌープの強固な信頼関係が伝わってくる。ダニエルと共に雪山で棒遊びに興じたり、危険な崖を寄り添いながら共に誘導するなど介助犬であると同時に、家族としての絆も感じさせる映像となっている。

過去に<パルム・ドッグ>を受賞したのは、『カールじいさんの空飛ぶ家』(2001年)やヴィム・ヴェンダース監督の『パターソン』(2016年)、クエンティン・タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年)など、錚々たる作品に出演した“スター俳優犬”たちだ。

<パルム・ドッグ>の受賞に関して、「私たちはスヌープと丁寧に向き合ったし、スヌープもすごくいい仕事をしてくれました。最初から準備万端な状態で到着してくれたんです」と称賛するのは、ジュスティーヌ・トリエ監督。しかし、想定外の事態もあったようで……。

ひとつ大きな問題があって、私は『ホワイト・ドッグ』(※人を襲うように調教された犬と調教師の死闘を描く1981年のサスペンス映画)みたいに、カメラが犬のお尻にゆっくりついていって、周りを映していくっていうのをやりたかったんです。でもスヌープはボーダーコリーなので、ゆっくり歩けない犬種で……早くしか歩けなかったんです。だから全然、私の思っていたとおりじゃなくて、すごくスピーディーになりました。

なんとも意外な撮影エピソードを披露するトリエ監督だが、「でもまあ、番犬としての犬の特性だから、それもいいかと思って!」と、スヌープと実際に対峙したことで、即興で演技プランを変更したことも明かしてくれた。

アニマル俳優のケアが徹底されているヨーロッパのエンタメ界

劇中で迫真の演技を見せるスヌープだが、映画製作陣は撮影にあたって動物保護に関する法律を遵守している。フランスとヨーロッパの法制度は、この分野で高度に規制されているので、スヌープは撮影中も常時トレーナーと飼い主に囲まれて、心理的、倫理的に必要なケアを施されていた。またスヌープはストーリーの中心となる重要な役回りであり、クリエイティブ・チームは撮影現場の誰一人としてスヌープを傷つけないよう安全な環境を作ることに細心の注意を払っていたという。

<パルム・ドッグ>は、もともと映画祭の最高賞<パルム・ドール>をもじって作られた賞だが、すでに20年以上の歴史を持ち、犬たちにとって大変名誉ある賞になっている。本作のスヌープは決して脇役ではなく、スリリングなアンサンブル劇を担う一角であり、有名俳優たちも一目置く存在なのだ。

ときには人間の誰よりも冷静に現実を見つめるスヌープの“目線”からは、いったい何が見えているのか? その名演をスクリーンで確かめよう。

『落下の解剖学』は2024年2月23日(金・祝)より全国公開

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