バレーボールVリーグ女子1部(V1)のプレステージ・インターナショナルアランマーレは全22試合のリーグ戦を終えた。創部後初めて戦ったV1で勝利をつかむことはできなかったが、国内トップの舞台で挑戦とプレーの改善を続けた。北原勉監督は16日、酒田市のプレステージ・インターナショナル山形BPOパークでインタビューに答え今季を総括。来季も指揮を執る見込みで「得た経験を結果に変える」と語った。以下は一問一答。
―初めてV1で戦った今シーズンを振り返って。
「苦戦することは覚悟の上だったが、組織力だけでは太刀打ちできない壁に当たった。得た経験を次のシーズンで必ず結果に変える」
―苦戦が続く中でも、最後まで諦めずに戦い続けた。
「バラバラになってもおかしくない状況で、主将の木村友里がチームをまとめた。選手は落ち込むことなく、後半戦はあと一歩で勝利に届きそうな試合もあった。選手はよくやってくれた」
―プレー面での手応えは。
「サーブ効果率で伊藤摩耶がリーグ2位となった。大卒1年目の岡村南奈は攻守で満点の働きを見せた。チームが掲げるサーブからのトータルディフェンスは、一定の成果があった。今後は攻撃の質を高める必要がある」
―就任時から指導を続け、来季で10年目となる。
「2015年に、3部相当のチャレンジリーグ下部(当時)に参入し、一歩一歩段階を踏んで上まで来た。再びファンと勝利の喜びを分かち合えるように、さらに成長したい」
―3月9、10日には鶴岡市でカップ戦のVカップの試合がある。
「3週間の練習で、今季の課題改善に集中的に取り組んでいる。リーグ戦の悔しさを晴らす試合を見せる」
「新戦力整えたい」西尾GM アランマーレの西尾博樹ゼネラルマネジャー(GM)は同日、同パークで取材に応じ、今季V1全敗を踏まえ、来季もトップリーグで戦うことを前提に「戦力のてこ入れは必須。外国人選手を含めた新戦力を整えたい」と補強する考えを示した。北原勉監督の去就については「選手を育てる指導力はトップクラス」とし、続投を求める方針を明らかにした。
来季のトップリーグはV1がなくなり「SVリーグ」が新設される。同リーグへの参入申請を既に行い、可否は今春に分かる。同リーグは1シーズン44試合になる見込みとし、「最低でも10勝」と目標を語った。
SVリーグで戦うためには2030年までに5千人以上の規模のホーム会場が必要となる。拠点を置く酒田市は、この規模のアリーナ建設を断念する方針。来季は経過措置として会場規模は3千人以上となるが、西尾GMは現実的な選択肢として、天童市の県総合運動公園アリーナをホーム会場に申請したと明らかにした。一部の試合は酒田市でも開催できるという。
今季4試合だった県内開催は22試合まで増える予定だとし、「より地域密着の展開ができるようになる。トップリーグで通用する戦いを見せ、県民に愛され、子どもたちに夢を与えるチームを目指したい」と語った。