「不振の元凶となった」久保とイ・ガンインが“最大の敗因”と韓国メディアが指摘「衝突で分裂」「日本代表を軽視する発言で揺れた」【アジア杯】

カタールの連覇で幕を閉じたアジアカップで、優勝候補に挙げられていた日本と韓国はともに、不本意な結果で大会を去った。

周知の通り、森保ジャパンは準々決勝でイランに敗戦。韓国は準決勝で格下ヨルダンに完敗し、2月16日にユルゲン・クリンスマン監督を更迭している。

そんななか、韓国メディア『文化日報』は、大会における“日韓の至宝”の姿勢に注目。次のように伝えている。

「2001年生まれで同い年の親友であるイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)と久保建英(レアル・ソシエダ)がアジアカップで頭を下げた。韓国と日本のエースである二人は優勝の希望と考えられていたが、実際には不振の元凶となった」

同メディアは「韓国と日本が期待を裏切った原因は多様にある。だが、チーム内が揺らいで、雰囲気を『ワンチーム』に束ねられなかったのが最も大きいものに挙げられる」と主張。こう綴っている。

「韓国は新しいエースとして浮上したイ・ガンインと主将ソン・フンミン(トッテナム)の衝突、日本は久保の代表チームを軽視する発言で揺れた。重要な一戦を控えて、内部で亀裂が生じた韓国と日本は結局、大会で敗退した」

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記事は、ヨルダン戦前日に発生した韓国代表の“卓球事件”について、「ソン・フンミンが食事時間に仲間たちと騒々しく卓球を楽しんだイ・ガンインに注意を与えたが、この過程で口論と揉み合いがあった。主将で重鎮のソン・フンミンの権威を揺るがしたイ・ガンインがチームを分裂させたという分析が出ている。パフォーマンスにも影響を与えた韓国は枠内シュート0本で史上初めてヨルダンに敗れた」と指摘している。

一方で、久保についてはこう綴っている。

「代表チームより所属チームを重視する発言で非難を受けた。彼はアジアカップ招集を控えて、『シーズン中にアジアカップが開かれるのは残念。給料を払ってくれているのはレアル・ソシエダだが、アジアカップは強制力がある大会だから出るしかない』と話した。 これをめぐって日本のファンたちはこの発言が代表チームを軽視する発言だと指摘して非難を浴びせた。久保は所属チームでは優れた姿を見せたが、非難のせいか日本のユニホームを着た後には、1ゴール・1アシストにとどまった」

『文化日報』は「同級生のイ・ガンインと久保は、スペインで幼い頃を過ごして友情を築き、マジョルカで同じ釜の飯を食って親友になった。お互いにエールを送っていた2人はアジアカップを控えて決勝戦での対決を約束したが、両方とも代表チームで問題を起こして決勝に進めずに荷物まとめなければならなかった」と締め括っている。

記事にある通り、久保の発言は大会前のそれであり、重要な時期にクラブを離れなければならない1月開催に異を唱えていた選手は他にもいた。韓国代表の内紛と同列で語ることはできないが、いずれにしても、同国で一際注目を浴びる存在である両レフティが、最大の敗因と見ているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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