マカオ税関、春節前後の12日間で密輸事案117件摘発…食材や中古バッテリーなど発見

2月4日に關閘イミグレーションで発見された中古バッテリー1700点を越境自家用車内に隠して密輸出を図った事案(写真:澳門海關)

 澳門海關(マカオ税関)は2月16日、内外の往来が活発化する春節前後にかけて、各イミグレーション施設でリスク管理システム及び最新設備を用いてマカオと外地の間を往来する貨客に対する検査体制の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを行う中、直近12日間(2月3日〜14日)で117件の密輸事案を摘発したと発表。

 発見に至った密輸品はコスメティック製品、電気製品、ヘルスケア用品、食品、アルコール飲料、薬品、電子たばこ・電子たばこ用スティック、たばこ製品、植物、日用品などだったとのこと。

 税関によれば、マカオから中国本土への持ち出し(密輸出)、中国本土からマカオへの持ち込み(密輸入)があり、また密輸品を越境自家用車のトランクに隠す、身体に巻き付けるなどして衣服の下に隠すケースなども確認されたという。

 上述の117件の密輸に関わったのは17〜75歳のマカオ居民と中国本土、香港、フィリピンからの旅客で、税関では全員を対外貿易法違反で起訴済みとした。

2月6日に關閘イミグレーションで発見されたコスメティック製品70点を身体に巻き付け密輸出を図った事案(写真:澳門海關)

 2023年初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の内容は中古スマートフォンが特に目立つ。

 税関では、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨むとし、広く公衆に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに物品を隠したり偽装したりして運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行った。

© 大航海時代新聞出版社有限公司