映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムマシーン「デロリアン」は実際に買える? 中古でも「1000万円」超えって本当? 価格について解説

DMC-12は1500万円程度で購入できる

タイムマシンのモデルになったのはデロリアン社の「DMC-12」という車です。ガルウィングといって、上に開く構造になっているドアが大きな特徴となっています。

映画では「プルトニウムを動力源に時速88マイル(141キロメートル)まで加速すると、次元転移装置に1.21ジゴワットの電流が流れる」仕組みになっていますが、実際の「DMC-12」はガソリンで動くため、普通に道を走ることもできます。

デロリアン社自体は1982年に倒産しているため今後新しい「DMC-12」が生産されることはありません。

しかし、倒産までに生産されたものは日本にも輸入されています。大手中古車情報サイト「カーセンサー」によれば、走行距離3050kmの「DMC-12」を車両本体価格1477万円で扱う中古車販売業者がありました(2024年2月13日時点)。諸費用を含めると1500万円でデロリアンに乗れるといったところです。

かなりの金額になるうえに、古い車であるためメンテナンスが大変ですが、夢とロマンには変えられないという人はチャレンジするのもありかもしれません。

日本でもチャリティオークションが行われた

関連する話として、チャリティオークションに出品されたデロリアンについても調べてみました。

2011年に報道されたところによれば、実際に映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で使われた「DMC-12」のうち1台が54万1200ドル(約4200万円/当時)で落札されました。

また、日本でもユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)で関連オークションが行われています。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」にちなんだアトラクション「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」の運営終了(2016年5月31日)に伴い、アトラクション前に設置されていた実物大レプリカのデロリアンが出品されました。

レプリカであるものの、最終的には460万1000円で落札されています。なお、収益は同シリーズの主演俳優であるマイケル・J・フォックス氏が立ち上げた「マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団」に寄付されました。

絶大な人気を誇る映画だったことがわかる

実際に撮影に使われた車だけでなく、レプリカすらもチャリティオークションで高額落札されたことからも「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が絶大な人気を誇る映画であるのがうかがえます。日本でも、シリーズ2作目の「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」が1990年の洋画配給収入首位、「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」が同年2位に輝くなど、大人気になりました。

2020年にはイギリス・マンチェスターで舞台化されミュージカルとして上演開始。ロンドン・ウェストエンドやニューヨーク・ブロードウェイでも続いて上演されています。2025年には日本で劇団四季が同作の上演を開始すると発表されたことから、作品に対して再び注目が集まっているところです。

さすがに実際のデロリアンに乗るのは厳しいかもしれませんが、この映画が好きだったという人はひさびさに同シリーズを見返してみてはいかがでしょうか。

出典

カーセンサーnet 「DeLorean DMC-12 中古車」の中古車

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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