自動除雪、行きま~す 小国町とNTT東、小型無人機で実証実験

小型無人機を使った自動除雪の実証実験=小国町役場

 小国町とNTT東日本山形支店は16日、町役場敷地内で小型無人機を用いた自動除雪の実証実験を報道陣に公開した。デジタルトランスフォーメーション(DX)推進に向けた連携協定の一環で、積雪深の自動監視システムと、除雪用の小型無人機の連動を確認した。

 赤外線センサーを用いて積雪深を計測。設定数値を超えると、電子メールを通じて小型無人機が自動的に稼働するシステム。クラウドシステム開発のアクセルマーク(東京)と小型無人機開発のエバーブルーテクノロジーズ(同)の協力を得て実証実験に着手した。

 庁舎前の広場に雪を運んで約50平方メートルの実験場を設けた。小型無人機は前方にブレードを装備した全長約150センチ、横幅約60センチのプロトタイプを使用し、約3メートルの高さに取り付けた積雪深センサーとのクラウドでの連携をテスト。衛星利用測位システム(GPS)の誤差による安全装置の稼働も確認した。

 少子高齢化に伴い、雪国にとって除雪は大きな地域課題となっている。実証実験によって公共・商業施設の駐車場や歩道などでの活用が見込めることを認識し、エバーブルーテクノロジーズでは「システムが連動したことにほっとした。パワーや大型化などで改善点はあるが、実用化の可能性を感じた」と話した。町DX推進アドバイザーでNTT東日本山形支店の塩野将太さん(25)は「地域の課題解決につながる一手になれば」と期待した。

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