自動運転EVバス運行 茨城・常陸太田 市役所や商業施設結ぶ

商業施設などで運行を始めた自動運転EVバス=常陸太田市内

茨城県常陸太田市は16日、昨春にオープンした東部地区商業施設内での自動運転EV(電気自動車)バスの運行を始めた。国内初の自動運転レベル4に対応した最新型車両による公道での走行で、実際の走行はレベル2で行う。緊急時は同乗のオペレーターが手動介入する。料金は無料。

ルートは同市役所や同商業施設などを結ぶ約1.6キロで、停留所は5カ所。運行は1日8便で午前10時~午後4時。車両はピンク色で、市公式マスコットキャラクター「じょうづるさん」が描かれている。公募していたバスの愛称は「じょっピー」と発表した。

車両はフランス製のEVO(エボ)で、運行速度は18キロ。乗車人数は10人でオペレーター1人が乗車。運行は半導体商社マクニカ(横浜市)が担う。

市役所南駐車場に車庫を整備中。屋根に太陽光パネルを設置し、同バスに活用する。バス購入費や運営費などは国土交通省、内閣府の補助金を利用している。

同日、出発式を同商業施設内で実施。出席者がテープカットを行い、試乗した。宮田達夫市長は「店や買い物客、市にとって魅力が100%アップする。一日も早くレベル4になるように頑張っていきたい」とあいさつ。マクニカの原一将社長は「未来に向けた施策に積極的に挑戦している。次世代にとって魅力ある地域を盛り上げていきたい」と述べた。

市は将来的に太田警察署やJR常陸太田駅、街中への運行も視野に入れる。

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