【MLB】「右肘の不安なし」メジャー9年目の前田健太、完全復活へ 「タイガースは優勝できるチャンスがある」と自信

タイガース前田健太投手は米フロリダ州レイクランドでキャンプイン。2日目となる15日(日本時間16日)には早速ブルペン入りし、変化球も交えて30球ほど投じた。ツインズ時代の2021年に手術した右肘について「不安はない」と話し、完全復活に自信を見せた。米地元メディア『MLIVE.com』などがキャンプの様子を伝えている。

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■「とても歓迎されていると感じる」

メジャー9年目の余裕か。4月に36歳になるベテラン右腕は、通訳を介さず新しいチームメートとコミュニケーションを取り、笑い声を響かせていた。この様子を捉えた米地元メディア『MLIVE.com』は「言葉の壁はあるだろうが、大した壁ではない。彼にとって新しい文化への適応は難しいことではないだろう」と記し、すっかりチームに溶け込んでいると伝えた。

前田も新天地について「素晴らしいチームだと思う。コーチングスタッフもチームメートも、みんないい人たちなので、とても歓迎されていると感じる」と話し、居心地の良さに満足気だった。

キャンプ初のブルペンではスライダーやチェンジアップを交えて30球投げた。「ブルペンでのセッションは、ゆっくりと落ち着いて取り組みたい。日本人の中にはたくさん投げて調整する投手もいるが、私はそういうタイプではない」とした上で、「とても普通の、典型的な春季トレーニングのブルペンだった」と振り返った。

A.J.ヒンチ監督はこれまでの経験を評価。「捕手とのコミュニケーションで問題が起きることはない。英語もかなり話せる。メジャーで長年やってきて、色んな捕手と組み、適応して来た。うまく行くだろう」と信頼を寄せた。

■「次のステップに踏み出せる」

前田は21年9月に右肘を手術し、22年は全休。昨季は4月に復帰し、21試合に登板して6勝8敗、防御率4.23だった。ただ、スタートこそ4戦4敗と苦しんだものの、尻上がりに調子を上げ、最後の16試合に限れば防御率3.36を記録し、88回 1/3で103三振を奪った。終盤は手術前とそん色ない投球を披露し、タイガースからのオファーを引き出した。

前田自身も「昨年6月くらいから自分らしい投球が出来るようになったと感じていた。ここ2、3年間は(右肘の)不安もあったが、今はない。投手として次のステップを踏み出せると思う」と完全復活を誓った。

そして、「タイガースは若い選手たちが多く、エネルギーに満ちている。このチームのローテーションの一員になれて、とてもワクワクしている。我々は地区優勝をつかむ大きなチャンスがある」と自信をのぞかせた。

4月に36歳になるが、複数年を提示されて契約した。球団からの期待に応えられるか、ベテラン右腕の投球に注目だ。

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文●SPREAD編集部

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