「ブラック企業」ってどんな感じ? 「転職」でブラック企業を選ばないために行うべきこと3選

7割の人が今までにブラック企業で働いた経験あり

株式会社キャリアデザインセンターが行った「ブラック企業について」の調査では、調査対象のうち約7割の人が「今までにブラック企業で働いたことがある」と回答しました。

同調査では、ブラックだと感じた点について以下のような回答となっています。

__・1位 「仕事に見合わない低賃金」 61\.3%
・2位 「ハラスメント、いじめが横行」 53.6%
・3位 「長時間労働を強いる」 51.2%__

「今よりも給与を上げたい」という理由で転職を考えている方も多いでしょう。しかし、転職先にブラック企業を選んでしまうと、仕事に見合わない低賃金で働くという状況になってしまう可能性が高いということです。

労働者に支払われる賃金は、厚生労働省が定める「最低賃金」を上回っている必要があります。例えば、東京都の最低賃金(最低賃金時間額)は1113円です。しかしブラック企業では、長時間労働により、賃金を時間給に換算すると最低賃金額を下回るという可能性もあります。

さらに同調査によれば、ブラック企業で働いた結果として、55.3%が「退職した」と回答。続いて35.9%が「体調を崩した」、31.1%が「精神を病んだ」と回答しています。

せっかく転職したのに「退職しなければならない」「心身に影響を及ぼし働けなくなる」といった事態に陥る可能性もあるということです。

ブラック企業を選ばないために転職前に行うべきこと3選

ブラック企業への転職を避けるためには、どうすればよいのでしょうか。

前述の、株式会社キャリアデザインセンターの調査では「ブラック企業に転職しないためにすべきと思うこと」に関してもアンケートを行っています。アンケート結果を参考に「転職でブラック企業を選ばないために行うべきこと3選」をまとめました。

口コミサイトで評判を調べる

前述の調査では、ブラック企業に転職しないためにすべきと思うことで最も多かった回答は「口コミサイトで評判を調べる」の66.1%です。

インターネット上には、企業の口コミを集めたウェブサイトがあります。実際にその企業で働いている、もしくは働いて退職したと自称するユーザーの口コミを閲覧できます。

特に「仕事に見合わない低賃金で働く」という状態を避けるには、実際の給与額を確認するだけでなく、仕事内容が給与に見合っているかを確認することが必要です。

公表されているデータを確認する

企業のウェブサイトや、求人票で公表されている「離職率」「平均残業時間」「有給消化率」「残業代」などは事前に確認しましょう。離職率・平均残業時間が異常に多い場合や、有給消化率が低い場合は要注意です。残業代は、制度の詳細を確認する必要があります。

例えば、みなし残業制(固定残業制)の場合、残業時間が長くなっても給与は変わりません。

また、企業によっては、平均残業時間は短いものの特定の部署は残業時間が長い、といった可能性もあり注意が必要です。公表されているデータは、その企業全体の傾向として参考にしましょう。

実際に勤めている人に聞く

直接人に聞くのは、信頼度の高い情報を得るために有益な手段です。

転職前に「現場の社員と面談させてほしい」と要望すれば、面談の場を設けてくれる企業もあります。面接を行う人事担当者よりも現場で働く社員に話を聞く方が、自身の働く環境についてリアルな情報を得られる可能性が高いです。

友人・知人に、企業の評判を聞いてみるのもよいでしょう。その企業に勤めている人が周囲にいて、内情を教えてもらえる可能性があります。インターネットで調べられる情報だけでなく、人に聞いてみることも信頼度の高い情報を手に入れるためには重要です。

ブラック企業への就職・転職を避けるには、口コミ・公表データ・生の声を調べよう

アンケートで約7割の人が、ブラック企業で働いたことがあると回答していることが分かりました。「転職した先がブラック企業だった」という状態になることは、ひとごとではないといえます。

ブラック企業を就職・転職先に選ばないように「口コミサイトで評判を調べる」「公表されているデータを確認する」「実際に勤めている人に聞く」の3つの方法で、企業に関して事前確認を行いましょう。

出典

株式会社キャリアデザインセンター 女の転職type ブラック企業について
厚生労働省 必ずチェック最低賃金 地域別最低賃金全国一覧

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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