ヴィーガンで自転車通勤のベジェリン、サステナブルと投票の重要性を訴える「変わりたく人間は偽善者と言う」

ベティスでプレーするスペイン人DFエクトル・ベジェリン。かつてはサッカー界随一のファッショニスタだったが、現在ではサステナブル(持続可能性)を重視し、環境に配慮した社会作りにも取り組んでいる。

ベティスもリーガで最も環境に優しいクラブになろうと、「Forever Green initiative」というプロジェクトを行っており、従業員たちに電動自転車や電動スクーターの導入を促している。

『BBC』によれば、ベジェリンは、全てのサッカー選手が「巨大な車を運転し、強く、男らしく」なりたいと望んでいるわけではないことを示唆しつつ、投票の重要性などを訴えたそう。

「自分にとって、サステナブルは常に重要。人生のあらゆる決断において、それを考慮に入れている。

そして、それを意識しているサッカークラブの一員であること、ファン、従業員、スタッフ、そして選手たちにも、より環境に優しいライフスタイルを送るためのシステムを導入しようとしていることは、重要かつインスピレーションになる。

投票するということは、環境に配慮したイニシアチブを取ってくれる人間を政権に据えること。消費者として自分たちの責任を感じることもあるが、国や大企業も責任を取るべき。なぜなら、最も汚染しているのは彼らなのだから。投票のたびに大きなチャンスがある、より持続可能な未来を作るためのね。

(サッカー界でもフライト回数を減らす、毎試合新しいユニフォームを使わない、廃棄物を減らすなどを提案しているが)ヨーロッパのほとんどの国は、列車で移動できる。(アーセナルの)アーセン・ヴェンゲル監督時代には、マンチェスターやリヴァプールに行くたびに列車を使っていたが、とてもシンプルでクリーンなオプションだよ。

日々、サッカーはマージンやより多くのお金を稼げるかどうかが重要視され、サッカーを支える人々やサッカーを真に偉大なものにしている人々のことはあまり重要視されなくなっている」

「サッカーはよりエリート主義的なものになりつつある。(2026年W杯は)3カ国で開催されることで、ファンが自国をフォローすることが難しくなっている。

サッカーとは何か、そしてサッカーを実際に作っているのは誰なのか。それは毎週末に僕らを追いかけ、僕らのことを見ている人々だ。

(サッカーは)かつてあったものから遠ざかっている。サッカーもあらゆる産業と同じように、社会の変化に対応できるように近代化する必要があることは理解している。でも、時にはそこまでできないこともある。

僕らは年齢を重ねるにつれて、自分の意見を言えるようになると感じている。サッカー選手だけでなく、自分たちが持つ影響力を使うことが大事。

多くの人、特に男性は、ミスについて語りたがらないことがある。偽善者と呼ばれるのが恐かったり、育ち方や教育法のせいで違う意見を持っていたかもしれないからね。変わりたく人間は、そういう人を指差して偽善者だと呼ぶ。彼らは数年前まで一方的だった者が違う人間になっているはずがないと思っているからね。

自分にもそういうことがたくさんあった。サステナブルを話している自分もかつては服を爆買いしていたけれど、いまもそうしたいということではない。少しの間違いも受け入れない社会に生きていると、自分をさらけ出すことが難しくなる。

(こういうことを言うとサッカーに集中しろと批判されるが)プレイステーションで遊んだり、スーパーカーに乗ったり、酔っぱらったりしても何も言われない。でも、ボルハ・イグレシアスがネイルを塗ったり、僕がファッションショーに行くと、疑問が投げかけられる。

(ベティスは)毎週末に6万人がスタジアムに足を運び、欧州をプレーしているチーム。スペインのビッグクラブのなかで、ベティスは模範を示している。クラブがどのようにファン層に影響を与えて行動を促しているのかをとても誇りに思っている」

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ヴィーガンでもあるベジェリンは、自宅から自転車通勤をしており、リサイクルや公共交通機関の利用を重視し、買い物をする際には(本当に必要かを)入念に検討するという。

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