海底鍾乳洞から新種のカニ発見! 小さな目と非常に細長い歩脚が特徴 沖縄・恩納村

 沖縄県立芸術大学の藤田喜久教授と琉球大学熱帯生物圏研究センター西表研究施設の成瀬貫准教授が共同研究で恩納村の海底鍾乳洞から新属新種のカニを発見した。洞窟の最奥部の暗闇で見つかったことから「ヨミノショウジンガニ」と名付けられた。論文は14日付でニュージーランドの学術誌「ズータクサ」にオンライン掲載された。

 見つかったカニは、甲羅の幅が1センチ程度と小型で、小さな目と非常に細長い歩脚が特徴。ショウジンガニ科のカニ類に含まれるが、体の特徴が大きく異なることから新属を設けた。海底洞窟環境に生息する同科の種の発見は世界で初めてという。

 2022年6月から約1年間の調査で発見された。藤田氏は「洞窟環境の調査はあまり進んでおらず、新種が今後も見つかる可能性がある。生物が環境に適応する仕組みの解明につながると期待している」と話した。(社会部・塩入雄一郎)

発見されたヨミノショウジンガニ(藤田喜久教授撮影)

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