「まさに伝説だ!」葛西紀明のW杯個人最多570試合&50代史上初のポイント獲得にFIS公式も驚嘆! ジャンプ強豪国も”レジェンド”に異例な熱視線!

日本が世界に誇るレジェンドの生き様が喝采を浴びている。

2月17日、ノルディックスキージャンプの男子ワールドカップ(W杯)札幌大会は札幌市・大倉山ジャンプ競技場で個人第19戦が行なわれた。前日に予選を突破し、4シーズンぶりにW杯本選に出場した51歳の葛西紀明(土屋ホーム)が、1回目で117メートルを飛んで28位に入り、上位30人までが進める2回目に進出。5季ぶりとなるW杯ポイントを獲得した。

葛西の注目の2回目は伸びを欠き、104メートル。169.2点で30位だった。だが、W杯の舞台に帰ってきたレジェンドに地元のファンからは割れんばかりの大きな声援と鳴り止まない拍手が送られた。今回のW杯出場により、葛西は自身が持つギネス世界記録のW杯個人通算出場を「570試合」に更新。さらに、最年長出場記録(51歳256日)も塗り替える偉業を達成した。
今年6月で52歳を迎える葛西の鉄人ぶりには、世界からも称賛が寄せられている。世界スキー・スノーボード連盟(FIS)の公式X(旧ツイッター)は競技終了直後、5シーズンぶりにW杯ポイントを獲得した日本人ジャンパーの飛行シーンを投稿。文面には「まさに伝説だ! 51歳のノリアキ・カサイが、(570試合目で)W杯ポイントを獲得した。彼は50歳を過ぎてからポイントを獲得した史上初のアスリートである」と綴り、いまだ現役バリバリの51歳に敬意を表した。

日本のレジェンドの動向は世界屈指のスキージャンプ王国でも大きな話題となっている。

ポーランドの専門メディア『SkokiPolska.pl』は、競技後に日本の多くの報道陣に囲まれる51歳のベテランジャンパーの異常な人気ぶりをレポート。同メディアのアダム・ブホルツ記者は、葛西が1本目のジャンプを飛んだあと「カサイがやってのけた!」と興奮を抑えられず、すぐに自身のXを更新。「彼は1793日ぶりに、19年3月22日のワールドカップ第2戦プラニツァ大会(スロべニア)以来、ポイントを獲得した」と報告し、「もちろん、札幌大会のカサイは最年長出場記録を更新した」と付け加えた。

海外メディアからも、その一挙手一投足に熱い視線が注がれる葛西。愛するスキージャンプにかけるレジェンドの情熱は、まだまだ尽きることはない。

構成●THE DIGEST編集部

© 日本スポーツ企画出版社