少年はだか祭り 争奪戦が復活 西大寺観音院、女子巡行を初企画

宝筒に手を伸ばす子どもたち=17日午後4時15分

 西大寺観音院(岡山市東区西大寺中)の境内では17日、西大寺会陽の開幕を飾る「少年はだか祭り」が4年ぶりに行われ、岡山県内の男子小学生約150人が白熱の争奪戦を繰り広げた。50回の節目を迎えるのを記念し、女子小学生による「女子巡行」を初めて企画。岡山市などの約30人が境内を巡って会陽を盛り上げた。

 男子はまわし姿で午後3時半過ぎから順次、観音院近くの西大寺公民館(岡山市東区向州)を出発。体操服を着た女子の一行も続き、「わっしょい、わっしょい」と元気な声を上げて練り歩き、境内に入った。

 男子は福男児を決める争奪戦に臨み、小学1、2年生は宝餅、3、4年生は10本の五福筒、5、6年生は「牛玉紙(ごおうし)」と呼ばれる和紙に包まれた宝筒2本を奪い合った。

 女子たちは境内の垢離(こり)取り場の冷たい水で体を清め、牛玉所殿や本堂を巡った。岡山市立高島小6年女子(12)は「貴重な経験ができて良かった。来年もやりたい」と話した。

 宝筒を獲得した福男児は、岡山市立芥子山小6年の植田匡一君(12)、同富山小5年大倉寛太君(11)。植田君は「初参加で福を授かりうれしい。何でも全力で取り組みたい」、大倉君は「水に漬かるのは大変だったけど幸運だった」と喜んだ。

福男児となった(左から)大倉君、植田君=17日午後4時34分
境内を元気よく練り歩く女子児童=17日午後3時58分

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