同期の藤田和之と25年ぶりに再会の真壁刀義が大独演会「俺にとっちゃ最高の敵だよ。最高の同期だよ」【ノア】

プロレスリング・ノアはTEAM NOAH(潮崎豪、モハメド・ヨネ、齋藤彰俊、小峠篤司、Hi69)による新ブランド『LIMIT BREAK』の旗揚げ興行『LIMIT BREAK 1~Starting Over~』2.15東京・後楽園ホール大会を開催した。今大会に出場したノアの所属選手はTEAM NOAHのメンバー以外は新人の大和田侑のみ。他団体やフリーの選手が参戦し、斬新なカードが並んだ。

セミファイナルでは、藤田和之&齋藤彰俊が、新日本プロレスのG.B.H、真壁刀義&本間朋晃と対戦。藤田と真壁は新日本時代の1996年入団の同期で、25年ぶりの再会。彰俊も新日本に所属していただけに、ゆかりのある選手同士のマッチアップとなった。真壁は2010年5月にIWGPヘビー級王座を戴冠した際、インタビューで「その時が来たらこっちから指名してやるから藤田クン待ってろよ」と話していたが、ここまでシングルだけじゃなく、タッグでも交わることはなかった。そのため、今回対戦が決まったことを受けて、ノアの公式YouTubeチャンネルでも熱い思いを口にしている。

そんな真壁に藤田は試合前、まむしドリンクを手渡すが、真壁は口に含むと藤田の顔面に噴射。これで会場の空気が一変し、緊張感溢れる雰囲気の中、彰俊と本間もヒートアップ。特に本間は爪痕を残すべく藤田に喰らいついていくのが印象的だった。最後は真壁のキングコングニードロップが彰俊に決まりカウント3。G.B.Hが勝利を収めたが、藤田と睨み合うと殴り合ってから興奮状態でリングを後にする。

バックステージで悔しさを滲ませた本間の後に真壁は「やっぱ藤田和之、野獣だね。野獣だね。俺にとっちゃ最高の敵だよ。最高の同期だよ。だからこそ燃えてくるしよ、ふざけんじゃねえって思ったよね。試合中、何回飛んだかわかんねえよ。そういうことだ。でも見ての通り、何年?(対戦は)25年、7年? 27年ぶり? 再会したろ。地球ってのはよ、お前らたぶんわかんねえと思うけどよ、丸いんだよね。だから逆方向いってたって、片方のどっかいってたって必ず交わるんだって。それが今回のこのノア大会だろ。今日の客見たろ? 興奮してたろ? 真壁刀義と藤田和之。そして齋藤彰俊と本間・ザ・こけし。これ以上のタッグチームあるかって? これ以上のカードはねえよな。他団体の選手呼んでよ。それは俺も自負してる。ヤツも自負してる。そして藤田和之も自負してる。いいんじゃねえの」といつも以上に饒舌に藤田との再会を熱く振り返った。 さらに「これが新日本だったらよ、言うことねえよ。ただよ、これは他団体のリングだよ。だからこそ俺が自由に動けるってのもあるけどよ。次? 次につながるね。なんだろうね。新日本プロレスを見てて、俺は今、一歩下がって見てるんだよね。この試合は最高の試合なのか、そうでねえのか、いろいろ見てるんだけど、波があるな。最高潮の新日本プロレスさすがだなって思うときいっぱいある。ところが、ちょっとなんだろうな。足踏みしてるなって感じるときも。そういうときとこの試合入れ替えてみ? 最高だろ。ということなんだよ。プロレス界の第一線を走ってる新日本だったら全試合どこで見ても、見てる観客を興奮させないと業界のナンバー1じゃねえよな。俺はそういうふうに思ってるからよ。プライド持ってんだよ」と現在の新日本に対する見解も述べた上で、藤田との続きもあると感じたようだ。
メインイベントが始まっても止まらなかった真壁の大独演会。時は経ち、藤田が真壁に新日本退団を告げた時に涙を流していた棚橋弘至が新日本の社長になっている。この二人の絡みを一番観たかったのは棚橋なのかもしれない。

◆プロレスリング・ノア◆
『LIMIT BREAK 1~Starting Over~』
2024年2月15日
東京・後楽園ホール
観衆 1212人
▼タッグマッチ(30分1本勝負)
藤田和之&●齋藤彰俊(15分16秒 片エビ固め)真壁刀義○&本間朋晃
※キングコングニードロップ

文⚫︎どら増田

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