豚熱殺処分が本格化 栃木の養豚場 3~4日間で1100頭処分へ

農場内で防疫作業に当たる県職員ら=17日午前、栃木市内(県提供)

 豚熱(CSF)が発生した栃木市の養豚場で17日、豚の殺処分が本格的に始まった。栃木県は同日正午時点で同農場の約1100頭のうち、499頭の殺処分を完了した。進捗(しんちょく)率は45.4%。原因を探る疫学調査も同日始まり、農林水産省の職員らが現地入りした。

 殺処分は豚熱が確認された16日の夜に開始。現場の状況や殺処分の流れを確認し、翌17日朝、作業を本格的に始めた。同日正午現在、県農政部や県建設業協会などから延べ183人が動員された。食肉処理施設に出荷されていた26頭は、16日に全て殺処分した。

 県によると、殺処分は完了まで3~4日かかる見通し。農場内の清掃や消毒などを含めた防疫措置の終了は約2週間後を見込んでいる。

 ウイルス拡大を防ぐため、県が栃木、小山両市内の計2カ所に設置した消毒ポイントでは、17日正午までに周辺農家の車両など延べ21台が利用した。

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