日本語で思い語る 7カ国15人競う 茨城・水戸でコンテスト

表彰状を手に笑顔の出場者=水戸市千波町

茨城県国際交流協会主催の「第33回外国人による日本語スピーチコンテスト」が17日、同県水戸市千波町のザ・ヒロサワ・シティ会館(県民文化センター)小ホールで開かれた。イスラム教徒の女性が髪を隠すためのヒジャブ(スカーフ)をテーマに、自身の思いを語ったインドネシア出身のディアナ・リズキ・オクタリナさん(水戸市)が金賞に当たる県知事賞に輝いた。

オクタリナさんはヒジャブ姿で登壇。女性抑圧の象徴とされることが少なくないが、「義務でも強制でもなく、私が選んでいる」と強調した。ヒジャブ着用を認めてくれた勤務先に対し「信仰を守ってくれた。先進的な国際理解だ」と謝意を示し、「私たちにとって髪はティアラ。家族になる人に出会うまで守りたい」と笑顔で話した。

同コンテストは県内で生活する15歳以上の外国人が対象。日本や茨城で感じたり、気付いたりしたことなどを5分間のスピーチにまとめ、国際理解につなげる。今回は11カ国36人が応募し、審査を通過したオランダやバングラデシュ、米国など7カ国15人が出場。日本の食文化や数字の捉え方、あいさつなど幅広いテーマで、流ちょうな日本語を披露した。

県知事賞以外の受賞者は次の通り。(敬称略)
▽県議会議長賞 崔芸馨(中国出身、つくば市)▽県教育長賞 グェン・ゴック・トゥアン(ベトナム出身、取手市)▽ひばり賞 董紫涵(中国出身、つくば市)

県知事賞を受賞したディアナ・リズキ・オクタリナさん=水戸市千波町

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