長崎学児童研究コンクール 上戸萌々香さん(長崎大付属小4年)が市長賞 深~い深堀家の歴史を大調査

第8回長崎学児童研究コンクールの受賞者ら

 長崎県長崎市の小学生がふるさとの歴史(れきし)や地理などについて研究した成果を競う「第8回長崎学児童研究コンクール」(市長崎学研究所主催(しゅさい))で、長崎大付属(ふぞく)小4年の上戸萌々香(かみとももか)さん(10)が最高賞(しょう)の市長賞に選ばれました。研究タイトルは「深~い 深堀(ふかほり)大調査!-読んで歩いて調べた足あと-」。どんな研究だったのか紹介(しょうかい)します。
 上戸さんの姉で同小6年、穂乃香(ほのか)さん(12)は昨年の市長賞受賞者。2年連続での姉妹での同賞獲得(かくとく)となりました。
 萌々香さんの研究は、市南部の深堀地区の領主(りょうしゅ)だった深堀鍋島(なべしま)家の成り立ちや系図(けいず)をはじめ、深堀家の歴史、ゆかりの地、今の深堀地区に残る史跡(しせき)などについて調べ、まとめました。
 江戸(えど)時代、深堀家の家臣と町年寄(まちどしより)高木家の家来との間のけんかから起きた深堀騒動(そうどう)にも注目。騒動の始まりの場所である長崎市万才町の大音寺坂などに足を運び、騒動の経過(けいか)について史跡の写真やイラストを交えて報告(ほうこく)。「その後の赤穂浪士(あこうろうし)の討(う)ち入りの参考になったのだとか」との言い伝えも書き添(そ)えています。
 歴史上の合戦や人物について調べるのが好きな萌々香さん。「関ケ原の戦いで西軍に加わった武将(ぶしょう)、大谷吉継(おおたによしつぐ)のファン。負けると分かっていた戦いに、友情(ゆうじょう)のために参加した。そんな生きざまが魅力(みりょく)に感じる」と“歴史通”の顔を見せます。
 受賞については「昨年の夏休みから9月にかけて本やインターネットを使って調べた。10カ所以上の関係する場所を訪(おとず)れたが、その場所がどこにあるのか調べ上げるのに苦労した。頑張(がんば)りが報(むく)われて、うれしい」と喜(よろこ)んでいました。
 長崎学児童研究コンクールは、郷土(きょうど)への関心や歴史、文化を大切にする心を養い、長崎学の継承(けいしょう)者を育てる目的で開かれています。今回は13校から411点の応募(おうぼ)があり、各賞を決めました。入選以上の作品については長崎歴史文化博物館(長崎市立山1丁目)に展示(てんじ)中。18日まで。

上戸萌々香さん

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