天童市、小学生名人戦を誘致へ 「将棋のまち」ブランド強化

天童市役所(資料写真)

 天童市は、小学生棋士の最高位を決める小学生将棋名人戦の東西大会と決勝大会の誘致活動を進めており、既に大会を主催する日本将棋連盟と調整が付いているとしている。第50回の節目を迎える来年以降、毎年3月に同市での開催を目指している。全国の小学生棋士が憧れる開催地になることで、「将棋のまち」のブランドを一層高めていく意向だ。

 小学生将棋名人戦は1976(昭和51)年から続く伝統ある大会で、各都道府県予選には毎年3千人以上が参加している。歴代優勝者には日本将棋連盟の羽生善治会長や渡辺明九段などが名を連ね、数多くのプロ棋士を輩出している。

 大会は各都道府県予選を突破した代表が、3月に開かれる東日本大会と西日本大会に分かれて争い、東西各2人の代表を決める。4月に東京で決勝大会を開催し、優勝者に文部科学大臣杯が授与される。決勝大会の模様はテレビでも放映される。

 決勝大会開催時に6年生が中学に進学してしまうことから、現在の参加資格は5年生までとなっている。同市は誘致がかなえば、東西大会と決勝大会を併せて3月に開催し、6年生も参加できるようにする考え。

 同市は誘致活動に関連した費用として、2024年度当初予算案に500万円を計上した。最終的な調整に向け引き続き、協賛企業などと話し合いを進める。

 山本信治市長は「全国的に将棋に力を入れる自治体が増えている。そういった自治体に負けないよう、将棋のまち・天童の魅力を全国に発信していきたい」と話している。

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