東京女子流[インタビュー]約1年半ぶりとなる新曲で見つけた光り輝く未来図「自分たちが信じて見つけたものを、ここからは突き通して、いろんな世界に飛び込んでいきたい」

東京女子流[インタビュー]約1年半ぶりとなる新曲で見つけた光り輝く未来図「自分たちが信じて見つけたものを、ここからは突き通して、いろんな世界に飛び込んでいきたい」

東京女子流が、本日2月18日(日)に2022年8月にリリースしたアルバム『ノクターナル』以来、約1年半ぶりとなる新曲「2:30am」をデジタルリリースした。

『ノクターナル』は、<第11回アイドル楽曲大賞2022>のアルバム部門で第2位を受賞。収録曲「Viva La恋心」も、同賞のメジャーアイドル楽曲部門で第2位(169組 1158曲中)に輝いており、「2:30am」は音楽ファン待望の新曲リリースとなった。

今回、メンバー4名にインタビューを敢行。「Viva La恋心」や「コーナカット・メモリーズ」を手掛けたきなみうみと再タッグを組んだ同作の聴きどころや、楽曲への想い、今年の活動の目標など語ってもらった。

自分の中に潜在的にある陰の部分が少し入ってきてパフォーマンスできているのかな

――新曲「2:30am」のデジタルリリースおめでとうございます。

メンバー全員:

ありがとうございます!!

――「2:30am」のタイトルに込められた意味を教えてください。

庄司:

今回の楽曲は、“愛しく思っている人と過ごす愛しい時間”ということをテーマに歌詞が構成されているんですけど、その中で、キーワードとして出てくるのが“2:30am”です。深夜2:30って、恐らくそれぞれが自分の意思でどう過ごすかとかを選択している時間帯かなと私は思っていて。みんな日中はお仕事や学校だったり、やることがあったりすると思うんですけど、それが一通り終わって、落ち着いたから明日のために寝ようかなとか、テレビを観ようかなとか、好きな音楽を聴こうかなとか、自分でやりたいことを選択できる時間帯なのかなと思います。そんな中で、この曲は1日の中で、自分にとって1番愛おしい時間を歌っている曲になっていて、そういう意味では、1番代名詞となるキーワードが“2:30am”なのかなと思っています。

中江:

2:30って、私は起きていることが多い方なんです。すごい疲れていたりとか、明日が早いとかだったら寝たりするかもしれないし、きまぐれで寝ていることはあると思うんですけど、2:30はけっこう起きています。だからこそ、この楽曲を聴いた時に、自分の中にすっと入り込んでくれたし、こういう気持ちになることはあるなぁ!と思いました。2時だと少し早くて、3時だと眠たくなってきて、4時だと早く寝ないと……という気持ちになるので、時間で気持ちの変化とかがあるんですけど、この時間の30分は、全然違う景色だなって。深夜2:30はすごく絶妙で、この日が終わることが寂しくて、寝ないといけないのかな、でもまだ今日は終わってない!という気持ちになるんです。純粋に1人でいることが淋しくなったりとか、楽しかったなとか、何でもない些細なことを思い出したりする時間帯でもあるなと。また、個人的には音楽を1人で聴いている時間帯でもあるなと思って、自分をリラックスさせるためにあるなと。このくらいこの時間って日常だけど特別なものになっていて、「2:30am」というタイトルは、すごくしっくり来るなと感じました。みなさんも1度この楽曲を聴いていただけると、サウンドや歌詞から、今までにそれぞれが感じたことのある感情が表現されていると感じられると思います。

――前作『ノクターナル』収録曲には、東京の夜を表現したような楽曲があったかと思いますが、本作とも通じていることについてどのように感じていますか?

新井:

私の性格というか、パフォーマンスをしている時や、ステージに立っている時、MCをしている時は、パーッと明るくイェーイ!みたいな感じなので、どちらかというと陽なんですけど。楽曲の雰囲気によって、自分の中に潜在的にある陰の部分が少し入ってきてパフォーマンスできているのかなと、改めて考えてみると感じました。

中江:

陰があるから陽がある、ということなんですかね。(笑)

――「2:30am」の聴きどころや、推しポイントを教えてください。

庄司:

この楽曲は、コーラスとかハモリもメンバーが声を重ねてレコーディングをしていて、それが際立つ1曲になっているのではないかなと思っています! 要所要所で、私たちのコーラスやハモリが入っていることによって、「2:30am」の深みがより増しているような気がしています。今回、ノーマルバージョンに加えて、インストとレスボーカルバージョンが出るんですけど、そういう試みも初めてで。ボーカルを抜いたバージョンは、コーラスのみが入っていたりするので、なかなか一緒に歌える機会がないので、ぜひ歌ってTikTokとかに投稿していただけたら嬉しいです(笑)。曲としても、今回の楽曲を作っていただく時に、コーラスも楽器の一部として聴いていただけるような作りにしていただいているので、ノーマルバージョンとは別で、それぞれの楽しみ方で何度も聴いていただけたら嬉しいです。あとは、なんと楽器隊は、作詞&作曲を担当していただいた『きなみうみ』さんが演奏していただいた音が収録されています! 当初は、打ち込みのまま楽曲が完成する予定だったんですが、レコーディングを行なっていく中で、なんときなみさんご自身に演奏していただく豪華な形になりました! 素敵な生の音での「2:30am」になっているので、この楽曲の世界にどっぷりと浸っていただけたら嬉しいです。

新井ひとみ
山邊未夢

レコーディングを進めていく中でどんどん歌い方が変わっていって、今の完成形になった

――レコーディングの時に、意識したことは?

山邊:

レコーディングの時、スタジオにいていただいたきなみさんがアドバイスをくださったんですけど“めちゃめちゃ切ない感じで歌ってほしい”と、リクエストをいただいて。「Viva La恋心」の時に、きなみさんが私の歌を聴いて切ない歌を届けられる人だなと、感じてくださったようで、今回もそれを出してほしいと言われたんです。最初は全然違う歌い方だったんですけど、レコーディングを進めていく中でどんどん歌い方が変わっていって、今の完成形になったという感じなので、そこはきなみさんあってこそ、この歌が完成したなと思います。

新井:

レコーディングの時に、きなみさんやディレクターの方から、“こういう感じで歌ってほしい!”と、要望をいただくことってけっこうあるんですね。個人的な楽しみなんですけど、それができた時の快感ってすごいんです!(笑) ここはちょっとスタッカートで音を切ってほしいとかなら何となくわかるじゃないですか。でもニュアンス的に、奥深く、ここは感情的な感じでと言われたりすると、“ここは、どうなんだろう? 合っているのかな?”と、感覚的なことを考えながらチャレンジしてみるんです。そこがバチっとハマった時の快感は、毎回すごくあります! 「2:30am」の時は、より多くあったなぁという印象があります。

中江:

私は、こういう感じでというリクエストは少ない方だったんですけど、“普段の歌い方通りで!”と言われて、難しいと感じる部分はありました。“普段通りですか!”みたいな(笑)。普段、自分がどういう歌い方をしているのかが、考えてもわからなくて。この曲は、力強くでもないし、切なさを出しすぎてしまうと自分の声も弱くなっちゃうのかなと思っていたので、普段通りという言葉を頭に置きながら、なるべく素直に、この曲を聴いて感じた感情をそのまま歌として表現しました。それでOKをいただけたので、よかったなって思います! きなみさんは、4人それぞれの声の特徴だったりとかを捉えているというか、把握してくれていると思っています。リクエストもすごく熱心に言ってくださるので、レコーディングの時から、嬉しかったです。

――きなみうみさんによる楽曲制作は、メンバーさんきっての願いだったそうですね。

庄司:

はい! 今後の活動の方向性だったり、こんなことをしてみたいということをメンバーで話し合う中で、『ノクターナル』を出した後の反響をいただけた時に、本当に可能性を感じたんです。だからこそ、「Viva La恋心」や、「コーナカット・メモリーズ」を作っていただいたきなみさんにやっぱりお願いしたいなと。やってもらえるかはわからないけど、自分たちの気持ちはちゃんと伝えよう!と思って、スタッフさんにお話させていただきました。そうしたら、きなみさんも快く受け入れてくださって、いろんな方のお力があって、今回リリースまで来ることができました。

――「2:30am」の歌詞について、どのような印象を持っていますか?

新井:

この楽曲のAメロは優しく、幸せな感じの雰囲気だったりしているんですけど、Bメロ以降は、困難を乗り越えた2人だからこそ、これからの未来への前向きな言葉があって。それがあるからこそ絆も生まれるな、と感じられてとってもいいなと感じました! あとは、《遠く果てしない時間の中、そう遠くない終わりを迎えるその時まで》という歌詞があるのですが、こういう名言ありますよね? 私は、そういう名言が好きなんですけど……(笑)。終わりがあるからこそ、今を大切にするというのも見え隠れしているのが、すごくいろんなことを想像できて。この楽曲の歌詞は、いろんな解釈の仕方があると思うんですけど、私は恋愛的なことを思い浮かべながら、この歌詞を歌っています。今までは、失恋を描いた楽曲が多かったと思っているんですけど、「2:30am」はそこよりも一歩先に行った世界線というか。“先の未来で、あなたの幸せを祈っているよ。だから一緒にいたいな”というような優しさが溢れていて、本当にいい歌詞だなと思いました。

中江:

この楽曲の歌詞は、そこまで言葉数が多いわけではないと思います。でも、抽象的な言葉があまり入っていなくて。抽象的な方が、いろいろ想像がしやすかったりとか、より多くの人に共感はされやすいのではないかと思っているんですけど、この楽曲は、確実にみんなの経験にある言葉、自分もこう思ったことあるなというような、日常で感じる幸せとか、日常で感じるような間違いや悲しい出来事も含めて、みんながわかるような言葉が入っている歌詞なので、私自身もすごく歌詞に関してもすっと入ってきました。

――楽曲のリリックビデオでは山邊さん制作の絵が使われていますが、出来栄えはいかがですか?

山邊:

自分としては、かなりいい感じにできたと思っています! “東京女子流”とか“2:30am”という文字も自分で書いたんですけど、字体にもこだわって書きました。また、絵に関しては、誰もがそれぞれ幸せだなと思う日常の瞬間を描きました。今回はご飯を食べていたりとか、犬と散歩をしていたり、寝ていたり、テレビの前で肩をくっつけ合ってくつろいでいるようなシーンを描いているんですけど、あえて顔を描いていないんです。それは聴く人によって、それぞれ大切な人がいると思うので、その大切な人を思い出してほしいなと思って、あえて後ろ姿とか、手元だけとか、顔を描かずにしました。色合いとかも、淡い色のクーピーを使うことで、切なさだったり、夜の淡い感じを表現してみました。

中江友梨

14周年ライブは、女子流の歴史や集大成を伝えつつも、メンバー1人ずつ見せ場をしっかり作っていけたら

――今年は、メンバーが楽曲選定やクリエイティブにも参加していくそうですね。

庄司:

昨年くらいから、この14年間、いろんなことに挑戦してきて、やっと東京女子流だけにしかない色ができ始めたなと。いろんな道を通ってきたからこそやっと辿り着いたというか、最近ようやく形になってきたのかなと思っていて。だからこそ、自分たちがしっかり軸となって、今後の楽曲制作やライブ構成などに対して、もっとアグレッシブに挑戦していきたいなと思っているのと、この4人で確立してきている東京女子流というものをもっと色濃く出していきたいと思って、挑戦をしています。1つ話が出ているのは、“メンバー作詞楽曲”を作ったりとか! どんどん自分たちもクリエイティブに関わりながら、そういう女子流もたくさん愛していただけるように頑張っていきたいなと思っています。

――今年、今後のリリース予定はいかがでしょうか?

山邊:

私たち自身、今年はよりワクワクする年になるんじゃないかなと思っています。楽曲をリリースしていくだけではなく、今回、私がリリックビデオのクリエイティブに参加したように、毎作品制作のどこかにメンバーが入っていきたいなと思っているので、東京女子流のメンバーは、こんなこともできるようになったんだと、そういう成長も感じていただけるような年になればいいなと思います! あとは、私たちもびっくりしているんですけど、最近のライブでは、同世代の女の子が増えてきていたりするので、同世代の女の子とかにも、こんな風になりたい!と思ってもらえるような私たち自身でいたいなと思っています。

――昨年は、2018年から続けてきた定期ライブが100回を超えました。振り返ってみていかがでしたか?

新井:

今までの定期ライブを振り返って、本当に自分たちと向き合いながら、しっかりと歩んでこれた証だと思っています。また、これからの女子流をどうしていくか、というのを自分自身でも考えさせられた100回だったなと。これまでの定期ライブでは、自分の中で、“もっとこんなことをやりたかったけど、やってきていなくて、でもどうしたらいいんだろう”という部分もあったりしたので、それをいかに消化していくかというか、挑戦できるかというのが、今後も自分たち課題なのかなと感じています。

――5月4日(土・祝)の14周年ライブがありますが、どんなライブにしたいでしょうか?

中江:

これまでの周年ライブは、その年の集大成や、私たちの歴史を詰め込んできました。今回も、東京女子流の14年の歩みを、ライブでも感じていただけるように、伝えたいと思っています。メンバーが制作に携わっていくという点でも、14周年のライブは攻めていけたらなと思っていて、女子流の歴史や集大成を伝えつつも、メンバー1人ずつ、見せ場をしっかり作っていけたらいいなと思っています!

新井:

5月4日のライブは、本当にどうなるかわからないけど……。個人的な考えとしては、1曲を通して楽曲のよさやストーリーが伝えられると思っていて、メドレーじゃなくて、1曲1曲大切にフル曲を歌いたいな!という想いは持っています。

――最後に、今後の東京女子流の活動を楽しみにしてくださっている方へメッセージをお願いします。

庄司:

まずは、約1年半ぶりの新曲をみなさんにお届けできる日が来て、メンバー全員とっても嬉しい気持ちでおります! 「2:30am」が、聴いてくれている人の日常に寄り添えたら嬉しいですし、この楽曲がきっかけでライブに足を運んでくださる方がいたら嬉しいなと思っています。ぜひ、新曲をたくさん聴いてください! そして、これだけに留まらず、絶賛新曲をどんどん制作中でございます。自分たちが信じて見つけたものを、ここからは突き通して、東京女子流という4人組のガールズグループを確立して、いろんな世界に飛び込んでいきたいと思いますので、ぜひみなさんも、今後の東京女子流の活動を楽しみにしていただいて、応援していただけたら嬉しいです! よろしくお願いします!

庄司芽生

東京女子流「2:30am」

配信サイトはこちら!

東京女子流「2:30am」リリックビデオ

公開日時:2024年2月18日(月)22:00~

© JAPAN MUSIC NETWORK, Inc.