酒田光陵高生、2部門全国V 高校AIアスリート大会

全国高校AIアスリート選手権大会で優勝した酒田光陵高ITサイエンス部の生徒=酒田市・同校

 酒田市の酒田光陵高情報科の1年生4人が、全国高校AIアスリート選手権大会「シンギュラリティバトルクエスト2023」(1月20、21日)に出場し、2部門で1位に輝いた。学業の傍らITサイエンス部に所属して準備を進め、生成AI(人工知能)を活用した情報収集や、システム構築の技術を競った。

 大会は企業などでつくる実行委員会が主催し4回目。決勝大会には事前学習などを経て、全国8ブロックから集まった高校生が5部門に出場した。同校からはいずれも1年の佐藤拓真さん(16)と土門陽貴さん(16)がAIクエスト部門に、成沢葉月さん(16)と今野夢花さん(16)はデータクエスト部門にエントリーした。

 決勝大会はオンラインで開かれた。AIクエスト部門はトーナメント方式で、モニター上にランダムに映し出される「グー」「チョキ」「パー」の手を、自分たちが構築したAIがいかに早く認識できるかを競った。佐藤さんと土門さんは既存の識別システムを探し出し、手の識別システムに置き換えて高い確度のAIモデルを構築し優勝した。

 一方、データクエストは「少子化」をテーマに各校がデータを分析し、プレゼンテーションした。成沢さんと今野さんはテレワークの導入によりワークライフバランスを大事にすることが有効ではという仮説の下、出生率やリモートワークの導入率、マッチングアプリの利用者数などのデータを示した。着眼点の良さなどが評価されたという。

 4人は「2人で協力して一つのものをつくる大切さを学んだ」「優勝できたことに驚いた。生成AIを有効活用できた」とそれぞれ話していた。

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