豊橋の小学校の伝統行事「40分間りんご皮むき大会」 昨年Vの小学生に密着 重圧に打ち勝ち連覇できるか

富士見小の伝統行事

豊橋市立富士見小学校で毎年行われている「りんご皮むき大会」。1つのりんごを40分間むき続け、1番長くむけた皮の長さを記録として競い合う伝統行事です。 校内には歴代チャンピオンの記録が掲示され、その栄誉が長く称えられています。

りんご皮むき大会

集中力の向上と刃物の扱いを学ぶことを目的に行われている富士見小学校の「りんご皮むき大会」。2023年の大会で歴代2位の記録を打ち出し、第39回チャンピオンに輝いたのが当時小学5年生の蓑田かりんさんです。

最終学年で歴代最高記録を狙う

蓑田かりんさん

2024年はディフェンディングチャンピオンとして大会にのぞむ、かりんさん。6年生となった今回は「りんご皮むき大会」に出場できる最後の年です。歴代の記録を超えて20メートル以上むきたいと意気込みを話します。

予行練習で大記録

2023年12月のある日に学校を訪れると、教室ではりんご皮むき大会の予行練習の真っ最中。かりんさんも真剣な眼差しでりんごをむいていきます。かりんさんは予行練習のこの日から実力を発揮。本番さながらにむき続けること40分、予行練習ながら歴代最長記録である20メートル19センチを2センチ上回る「20メートル21センチ」の大記録を達成します。

家でも練習

ただしこれは練習会の記録であり、非公式の記録。公式記録として認められるには大会本番で歴代最長を超える記録を出さなければなりません。大会に向けて家でも練習を続けます。自分のペースを貫き、焦らず細くむき続けることで2023年よりもさらに長くむけるようになったと話します。

りんごの皮むきとバスケットボールの二刀流

そんなかりんさんがりんごの皮むきと共に力を入れて取り組んでいるのがバスケットボール。所属チームは県大会に出場し、かりんさん自身も試合によっては個人でMVPを獲得するほどの腕前です。バケットボールと皮むき、どちらも本気で取り組む二刀流の冬が始まります。

大会直前の練習で魔物が襲う

正月でもりんごの皮むきに集中

バスケットボールの練習もあるため、皮むきの練習になかなか時間をつくれなくなったかりんさん。少しでも時間がとれればクリスマスでも大みそかでも正月でもりんごの皮むきに集中します。

大会を間近に控え、バスケットボールと並行して毎日のように皮むき練習します。自宅での自主練では、歴代最長記録を大幅に超える22メートル4センチという記録も飛び出しました。

プレッシャーを感じるかりんさん

しかし大会前日、突如として「皮むきの魔物」がかりんさんを襲います。いつものように練習していると、手元がわずかに狂い途中で皮がプツリと切れてしまいました。

ここにきてスランプに陥り、思わず涙をこぼすかりんさん。6年間で最後の本番を迎えるプレッシャーが重くのしかかります。

りんご皮むき大会本番当日 新記録達成なるか?

大会スタート

そして迎えた本番当日。同級生たちとともに、制限時間40分の最後のチャレンジにかりんさんが挑みます。放送の合図とともに大会がいよいよスタート。果たして新記録達成となるのか……!?

意気込みを語る

今までの自分を超えようと本気でリンゴと向き合うクラスメート。もちろんかりんさんも一心不乱にりんごの皮をむき続けます。

母親がりんご皮むきの歴代チャンピオン

1年生から6年生まで全員が参加するりんご皮むき大会。今年、かりんさんのライバルとなったのが5年生の坪井恵さんです。予行練習で学年1位を獲得した坪井さんは、母親もりんご皮むき歴代チャンピオンに名を連ねる皮むきのサラブレッドです。細く長く、時間いっぱいまで皮をむき続けます。

驚異の新記録達成

そしていよいよ40分が経過し、大会が終了。かりんさんも途中で皮が切れることなく無事にチャレンジを終えることができました。ふぅとひと息つき、いよいよ運命の計測です。

一学年下のライバル・坪井恵さんの記録は12メートル88センチの好成績、5年生では堂々1位の記録が飛び出しました。一方、6年生として最後のチャレンジとなったかりんさんの記録は20メートル66センチ。歴代最長記録を5センチ以上も塗り替えて見事新記録達成です!

学年1位を獲得した蓑田あんさん

今年1年生としてりんご皮むき大会に初チャレンジした妹の蓑田あんさんも、490センチの記録で見事学年1位を獲得。姉妹そろっての大記録に、ほっとした笑顔を見せていました。

年に1度の伝統行事。来年はどんなドラマが繰り広げられるのか楽しみです!

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