ロシア当局、遺体引き渡し拒否 ナワリヌイ氏「突然死」

ナワリヌイ氏(ロイター=共同)

 ロシア北極圏の刑務所で死亡した反政府活動家ナワリヌイ氏の陣営幹部ジダーノフ氏は17日、ロシア当局に対しナワリヌイ氏家族への遺体引き渡しを求めたが、当局が拒否しているとX(旧ツイッター)で明らかにした。刑務所を同日訪れた母親と弁護士が、当局から死因について「突然死症候群」だと説明されたとしている。

 ドイツ南部ミュンヘンで17日開かれた先進7カ国(G7)外相会合後、議長国イタリアのタヤーニ外相は議長声明で、16日にナワリヌイ氏が死亡した状況について「ロシア当局に対し、完全に解明するよう求める」とした。

 ナワリヌイ氏を追悼する動きはロシア各地で17日も続き、人権団体「OVDインフォ」によると、これまでに36都市で献花などをした401人が拘束された。ナワリヌイ氏の妻ユリアさんは18日、背後から撮影された生前の夫と2人の写真を交流サイト(SNS)に投稿し「愛してる」と書き添えた。

 ナワリヌイ氏の広報担当者ヤルミシュ氏はロイター通信に、政権が死を望み「(毒殺未遂があった)3年前の計画通り、殺害した」と指摘した。

ロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏の死を悼み、ろうそくに火をともす女性=17日、モスクワ(ロイター=共同)
ナワリヌイ氏の妻ユリアさんの投稿(インスタグラムから)

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