“隠れ既婚者”と知っても不倫を続けました… 30代後半女性の「悲劇的な決断」【前編】

小さな違和感が積み重なり、恋人への不信感へ

麻里香さん(仮名)は、37歳のときに交流会で知り合った男性と意気投合し、そのまま交際へと発展。しかしお付き合いを始めてから、恋人に不可解な点がいくつも浮上し、隠し事があるのではないかと疑い始めたそうです。

「自宅に私を呼びたがらなかったり、週末の夜にいきなり何時間も連絡がつかなくなったりすることがあり、なんだかおかしいな…と思ったんです。以前家に遊びに行ったときは特に不審な点はありませんでしたが、“自分はバツイチで、子どもは元妻のもとにいて会っていない”と聞いていたわりには、やたらに最新の保育園事情に詳しいなんてところも、ちょっと変だなぁと思った理由でした。
それで彼に『何か隠していることがある?』と真面目な顔で問い詰めてみたところ、実はバツイチではなく既婚者だと打ち明けられたんです」

麻里香さんが恋人の秘密を知ったのは、すでに交際を始めてから半年以上が経ってからだったとのこと。自分が問い詰めなければ、そのまま隠し続けていただろう彼の態度にも、麻里香さんはとても腹が立ったと語ります。

既婚者と知っても別れられずに不倫が続き…

「別居中の既婚者だと知っても、すでに彼に心を奪われていた私は彼と別れることができなかったのです。彼との話し合いを重ねるなかで、彼は『別居してもう2年以上になるし、そろそろ離婚をする』とも言ってきたので、それならばしばらくは彼の離婚を待ちながら、このまま付き合い続けようと決めました」

しかし、彼が既婚者だと知ったあとも、彼は離婚の手続きを進める様子はなく、それまでと同じような生活スタイルが続いていたとのこと。

「あまり口うるさく言っても、離婚は妻の意向もあるだろうし時間がかかるのだろうと諦めていました。彼から離婚について何の話もないことに不安はありましたが、妻と同居をしているわけではないので、まぁいいか…と無理やり気にしないようにしていましたね」

彼が妻帯者である以外は、独身カップルと同じような付き合い方ができていると自分に言い聞かせながら、麻里香さんはそれからさらに半年も不倫関係を続けていったそうです。しかし交際を始めてから1年以上が経ち、なかなか事態が動かないことにだんだんと苛立ちが募った麻里香さんは、「やはりこのままでは良くない」と一念発起して、彼との関係を変えようと決断します。

「1年以上も我慢してきたので、もういいだろうと思い、彼に対して強く離婚を迫ることに決めました。私は40歳になる前に結婚したかったので、ズルズルと彼の離婚を待ちたくなかったんです。そもそも既婚者であることを隠していた時点で、彼との関係を考え直すべきだと、今なら思うのですが…。当時は焦って、冷静な判断ができていませんでした」

出会った相手に対して「独身」だと嘘をつく既婚男性もいます。家族と離れて暮らしている既婚男性の嘘を見破るのは、簡単ではないことも多く、深い仲になってから真実を知るケースも少なくありません。しかし、不倫関係を続けた先に幸せが待っている可能性は、他の不倫と同様に限りなく低いと覚悟したほうがいいでしょう。

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