出血量に不安はあったけれど……緊急帰国する機内でまさかの事件が!?【子宮頸がん日記#11】(後編)

40歳元ファッションスタイリストの子宮頸がん闘病記。前編に続く後編です。

【連載 子宮頸がん日記#11】後編

なんとか無事に飛行機に乗ったものの、異変が!

不安な5日間を過ごしたものの、なんとかパスポートが戻り、無事飛行機に乗り込みます。この時絶賛生理2日目。

飛行機は深夜便でした。
ふと眠りに落ちた後、なんだか気持ちが悪くなり、お水を頼みます。
その後トイレのために立ったことまでは覚えているのですが、気がつくと、客室乗務員に肩を揺さぶられていました。

客室乗務員の話によるとトイレの前の通路に倒れていたそう。
深夜便で人が少なく、気が付いた人もいなかったため、どのくらいの時間倒れていたのかはわからないと言われました。
近くの空いている席で、脳に血液を送るために脚を高くして寝かされました。

子宮頸がんになっておきながらこんなことをいうのもちょっとアレですが(笑)、私は昔から元気だけが取り柄のような子でした。
家族には、内科の姉、外科の妹(遊んでて骨折3回ひび1回縫合1回)と言われるほど。今まで一度も倒れたことなんてありません。

タフな自分が倒れるなんて……と、ややショックを感じながら、しばらくして落ち着いたので席に戻ります。ふと見ると、機内でもらったビールを飲んで爆睡している夫の姿。

夫に報告したら驚きの一言が。

意識を失って倒れた出来事を伝えましたが、「でも今元気そうじゃん」の一言。いますぐどこかの国の上空から落としてやりたい気持ちをぐっとこらえます。

機内で倒れた理由は?

対応してくれた客室乗務員によると、「おそらく貧血だと思うから、そこまで気にしなくても大丈夫だと思うけど、また異変があったら念のため病院に行ってね」とのこと。

倒れた理由を私なりに推測すると、多量の生理出血による貧血(しかも満足に栄養もとっていなかった)と「血管迷走神経反射」ではないかと思うのです。

血管迷走神経反射は、睡眠不足や疲れている時、緊張や不安などの過度の精神的ストレスを感じたときなどに起こるとのこと。

私は鉄メンタルを自称するほど、強い精神力の持ち主です。ただそれでも、やっぱり父の死が相当なストレスとなっていたようなのです。

なお、父はがんがわかってから、あまりのストレスに胃潰瘍になり、胃に穴が開き、手術が延期になりました。
でも、もし父も私みたいに鉄メンタルの持ち主だったら胃潰瘍にならずに手術ができて、今もまだ生きていたのかもしれないと思うときがあるんです。

いずれ連載内でもお話できればと思いますが、私自身が子宮頸がんになって、がんに関するさまざまな本を読んでいると、メンタルは生存率にも大きく関わっているということがわかります。

実際にがんの余命宣告されてから、その余命日数を超えて長く生きている方は大勢いますよね。

私もこれからどうなるかわかりませんが、何が起きても常に前向きにポジティブに生きていければと思っています。

▶▶【つづき】は2月24日(土)22時配信予定です

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