疲労困憊マドリーが新生ラージョ相手にドロー…途中出場カルバハルは最終盤に退場…【ラ・リーガ】

[写真:Getty Images]

ラ・リーガ第25節、ラージョvsレアル・マドリーが18日にカンポ・デ・フトボル・デ・バジェカスで行われ、1-1のドローに終わった。

首位のマドリーは前節、2位のジローナとの首位攻防戦に4-0で完勝し、勝ち点差を「5」に広げた。その試合でベリンガムの負傷離脱というアクシデントに見舞われたが、直近のチャンピオンズリーグ(CL)のRBライプツィヒ戦では代役ブラヒム・ディアスの圧巻ゴラッソ、代役守護神ルニンがインパクトを残し、ウノセロ勝利を収めた。

フランシスコ監督を解任して36歳の青年指揮官イニゴ・ペレスを新指揮官に据えた14位のラージョとのマドリード自治州ダービーでは先発4人を変更。カルバハルとメンディの両サイドバックをルーカス・バスケス、フラン・ガルシアに入れ替えたほか、クロースとロドリゴに代えてモドリッチ、ホセルを起用した。

試合は新生ラージョの戦い方を確認する暇もなくアウェイのマドリーがいきなりゴールをこじ開ける。3分、自陣ボックス内で相手の攻撃を撥ね返した流れからブラヒム・ディアス、バルベルデが右サイドを破ると、最後はバルベルデの正確なグラウンダークロスに飛び込んだホセルが左足でうまく合わせてゴールネットへ流し込んだ。当初、この高速カウンターはホセルのオフサイドと判定されたが、VARの末にオンサイドでのゴールが認められた。

開始早々のゴールで勢いづくマドリーは、以降も動揺が見受けられる相手をいなしながらアタッキングサードではヴィニシウスを起点にサイドから幾度か良い仕掛けを見せて追加点に迫っていく。

一方、イニゴ・ペレス初陣で予想通りの厳しい展開を強いられたラージョだったが、前半半ば過ぎに思わぬ形から同点に追いつく。24分、左サイドでの良い崩しからオスカル・トレホがボックス中央で放ったシュートがカマヴィンガの手に当たると、オンフィールド・レビューの末にPKを獲得。これをキッカーのデ・トーマスがきっちり決めて27分の同点ゴールとした。

1-1の振り出しに戻った試合はホームチーム全体の強度が上がったこともあり、非常に拮抗した展開に。主導権自体はマドリーが握っていたものの、アタッキングサードでは相手の粘りの守備に遭い、決定機まであと一歩という状況が続いたまま前半を終えた。

イーブンで迎えた後半はラージョにいきなりの決定機。46分、最後尾のチュアメニに強い圧力をかけて奪い切ったアルバロ・ガルシアがそのままシュートに持ち込むが、ここはロストしたチュアメニが何とかブロックした。

冷や汗をかく入りとなったマドリーだったが、時間の経過と共にボールを握って押し込んでいく。そして、右のブラヒム・ディアスが起点となって幾度かフィニッシュまで持ち込んでいくが、ホセルの決定機はGKの好守に遭う。

ラージョが早めのタイミングの交代によって強度を維持し、後半もなかなかブロックを崩し切れないマドリー。これを受け、アンチェロッティ監督は70分、カマヴィンガとブラヒム・ディアスを下げてクロース、ロドリゴを同時投入。さらに、直後にはルーカス・バスケスに代えてカルバハルをピッチに送り込む。80分にはボックス手前中央の好位置で得たFKをキッカーのクロースが枠の右隅へ飛ばすが、これはGKディミトリエフスキのビッグセーブに阻まれた。

その後、後半最終盤にはモドリッチを下げてギュレルを最後の交代カードとして切ったマドリー。ここからクラブ伝統の土壇場での勝負強さに期待がかかる。

だが、6分が加えられた後半アディショナルタイムでは直前に抗議で1枚カードをもらっていたカルバハルがキケへのエルボーで2枚目のカードをもらって退場し、万事休す。試合はこのまま1-1でタイムアップを迎え、前回対戦に続きラージョと勝ち点1を分け合う形で公式連勝がストップした。

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