手を取り合い復興支援 カターレ富山が金沢と特別試合

金沢との試合後、「北陸を元気に!」と記された横断幕を手に、スタジアムを1周する富山の選手たち=金沢ゴーゴーカレースタジアム

 サッカーJ3カターレ富山は18日、金沢市の新スタジアム「金沢ゴーゴーカレースタジアム」のオープニングマッチで金沢と対戦した。能登半島地震の復興支援マッチとして位置付けられ、選手が力強く支援を宣言し、観客とともに犠牲者を悼み黙とう。復興を願って全力でプレーし、富山が4-1で勝利した。

 両チームの選手が復興へのメッセージを書いたTシャツを着て入場し、8566人の観客が拍手で迎えた。チームを代表し、富山の末木裕也、金沢の畑尾大翔の両選手が「愛するホームタウンの復興を前に敵も味方もない。手を取り合い、サッカーを通じ被災地の皆さんの笑顔を取り戻す」と宣言した。

 試合後、選手は「北陸を元気に!」などと記された横断幕を手にピッチを1周。金沢市で生まれた富山の小田切道治監督は「両チームが協力し、被災者に勇気や元気を届けられる存在になりたい」と話した。石川県の被災地のサッカー少年らも訪れたほか、選手らによる募金活動もあった。

 富山と金沢は2008年の天皇杯2回戦が公式戦での唯一の対戦。今季の富山は25日に敵地でYS横浜との開幕戦に臨み、リーグ戦で初となる金沢との「北陸ダービー」は3月20日午後2時、県総合運動公園陸上競技場で行う。

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