30万円寄付した柴犬の名は「ジェームスJr.」老衰死の先代から引き継いだ切なる「遺志」

京都動物愛護センターの伊東所長に目録を渡し、ハイタッチを交わすジェームスJr.(京都市南区)

 元保護犬で、モデル犬として活躍する柴犬「ジェームスJr.」(雄・9歳)の昨年分のグッズの売上金30万円を、飼い主の高谷美和さん(60)=京都市右京区=がジェームスJr.名義で京都動物愛護センター(南区)に寄付した。

 動物愛護活動に力を入れる高谷さんは、先代の柴犬「ジェームス」の写真入りカレンダーを製作し、売り上げを2015年から同センターに寄付してきた。先代が19年に老衰で死んでからはジェームスJr.が活動を引き継ぎ、先代の命日に寄付を続けている。

 首にバンダナを巻いたジェームスJr.は7日、センターを訪問。伊東大輔所長に高谷さんが目録を手渡し「保護されている犬や猫が新しい家族の元に引き取られるまで、センターで快適に過ごしてもらえたら」と話した。

 寄付金は、センターが収容する動物の飼養や災害用の備蓄、動物愛護の啓発イベントなどに使われる。

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