高橋和生、五輪有力の3位以内届かず涙 20キロ競歩日本選手権

男子20キロ 自己ベストの1時間19分1秒で5位入賞した高橋和生(ADワークスグループ)=神戸市・六甲アイランド甲南大周辺コース

 【大阪支社】パリ五輪代表選考会を兼ねた陸上の日本選手権20キロ競歩は18日、神戸市六甲アイランド甲南大周辺コースで行われ、男子は北上市出身の高橋和生(かずき)(ADワークスグループ、花巻北高-早大)が5位入賞した。日本陸連の派遣設定記録(1時間19分30秒)を上回る自己ベストの1時間19分1秒でフィニッシュしたが、五輪代表入りが有力となる3位以内には届かなかった。

 3大会連続の五輪切符を目指した花巻市出身の高橋英輝(富士通、花巻北高-岩手大)は6キロ付近で途中棄権した。

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 本気で勝負をかけたレースだった。男子20キロの高橋和生(ADワークスグループ)は5位でゴールすると、その場に膝をつき、顔を上げられなかった。パリ五輪代表が有力となる3位以内に届かず「何としても入りたかった。すごく悔しい」と涙を流した。

 序盤からハイペースの展開。「タイムを気にするとブレーキがかかってしまう。攻めるしかない。とにかく前に行こう」と腕時計を外してレースに挑んだ。

 世界記録ペースで進んだ東京五輪銀メダリストの池田向希(旭化成)が7キロ付近でスピードアップ。「いけるかなと思ったが、思いのほか体に負担があった。後半失速しないために下がったが、10キロの前で3位から外れて悲しい」と唇をかんだ。

(佐々木)

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