オードリー・タン氏 「西海市の未来」を台湾から語る 長崎でオンライン講演会

リモートで講演するオードリー・タン氏=西海市、大瀬戸コミュニティセンター

 デジタル分野の世界的なリーダーの一人で、台湾の新型コロナウイルス感染症対策で世界の注目を集めたオードリー・タン(唐鳳)氏をゲストに、オンライン講演会が13日、長崎県西海市内であった。
 タン氏は2016年、政務委員(IT担当)として、台湾史上最年少の35歳で入閣。19年には米外交誌の「世界の頭脳100人」に選ばれた。コロナ禍ではITを活用した施策を主導し、感染症の封じ込めに寄与。現在、デジタル発展部長(デジタル発展相)を務めている。
 台湾からリモートで参加したタン氏は「西海市の未来を語る」と題し、市民から事前に寄せられた質問に答える形で講演。魅力を発信する重要性などを説き、世界から関心を持たれるようなまちになることを訴えた。
 その上で、一人一人が世界との橋渡し役になり得るとし、「同じ価値観を持つことで、居る場所を問わず大きなコミュニケーションができ、世界中の人とつながれる。それにより、できることがたくさんある」と述べた。
 講演会は地域商社の西海クリエイティブカンパニー(同市西彼町)が、台湾を拠点にAI教育に取り組んでいる竹中温雄さんを通じて企画。大瀬戸町の大瀬戸コミュニティセンターで市民ら約150人が聴講したほか、約500人がオンラインで視聴した。

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