オンラインカジノ運営、海外サイトを全国初摘発 23億円入金か、容疑で7人逮捕

京都府警本部

  インターネットの賭博サイト(オンラインカジノ)を違法に運営したとして、京都府警サイバー捜査課などは19日までに、賭博開帳図利の疑いで、千葉県浦安市、米国籍の会社員(36)や福岡市東区の自営業(47)ら男女7人を逮捕した。日本の捜査権が及びにくい海外サイトのオンラインカジノの運営者を同容疑で摘発するのは全国初とみられる。

 国内での賭博は競馬やボートレースなどの公営ギャンブルを除いて刑法で禁じられている。海外で合法とされるオンラインカジノのサイトでも、日本から接続して金を賭ければ違法となる。

 7人の逮捕容疑は共謀し、昨年3~12月ごろ、海外法人が管理する会員制のオンラインカジノ「DORA麻雀(まーじゃん)」に、国内から接続してきた20~50代の男性客6人から賭博の場所代として金銭を集め、賭博場を開いた疑い。逮捕は18日付。

 府警などは客6人を含む十数人に対し、賭博の容疑で捜査している。

 府警によると、7人は海外にあるサーバーで、プレーヤー同士がマージャンで遊興できる日本語のカジノサイトを運営していたという。利用者には「オンラインカジノのライセンスを取得している」など説明していた。約10年間で会員数は約7万4千人に上り、約23億円の入金があったとみられる。

 これまで海外で開設されたオンラインカジノに対し、国内からの賭客を摘発した例はあった。府警は、日本語で賭博方法や入出金を説明しているサイトが賭博の舞台となっているとして、賭博開帳図利容疑でサイト運営者の摘発に踏み切った。
 

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