「大切なのは継続する力」 元Jリーガー・百武義成さん講演  川棚小150周年記念式典

選手生活を振り返り「継続は力」と話した百武さん=川棚町立川棚小

 創立150周年を迎えた東彼川棚町中組郷の町立川棚小(太田雄三校長、366人)で18日、記念式典があった。卒業生で元Jリーガーの百武義成さん(46)=愛知県在住=が「夢を実現するために」のテーマで講演。「大切なのは継続する力」と語りかけた。
 百武さんは川棚中、県立国見高を経て1996年セレッソ大阪入団。3年間でJ通算27試合に出場した。
 百武さんは中学進学後、練習についていけず部活動に行かなくなった。転機は深夜のサッカーW杯中継で見たマラドーナの姿。プレーをまねて自宅でボールを蹴り続け、自信を取り戻した。復帰には勇気が必要だったが温かく迎えてくれた。「当時の仲間には感謝しかない」
 中学3年最後の県大会で川棚中は3位入賞。その夜、国見高の小嶺忠敏監督から電話があった。高校3年の全国高校総体ではセレッソ大阪の関係者から名刺を差し出された。「まさか自分が」。競技人生で出会った仲間や指導者を振り返り「当たり前のことを、当たり前に続ける。どこかで誰かが見ている」と結んだ。
 川棚小は1873年、同町下組郷平島地区に原田小として創立。前身校を含めると卒業生は1万7千人を数える。式典では4、5、6年生がこの1年の記念行事を振り返り、児童代表の熊谷悠さん、本村心響さんが「これからも川棚小の一人一人が輝くことを願う」と誓った。

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