空飛ぶクルマ実現へ「ヘリ」で実証実験

SF映画のような「未来」が近づいています。「空飛ぶクルマ」の都内での実用化に向けた実証実験が丸の内エリアではじまり、ヘリコプターを使った走行ルートの検証が進められています。

記者:「かつて未来の乗りものだとされていた空飛ぶ車、東京駅の目の前にある新丸ビル屋上からの走行を目指します」

「空飛ぶクルマ」が都心を飛ぶ…そんな未来に向けた実証実験がスタートしました。

三菱地所担当者:「100年に一度の移動革命と呼ばれている技術革新の一つかなと思っているので、ビジネス観光両面で新しいシーンをつくっていけると思っています」

垂直に飛べるため滑走路が必要なく、ガソリンを使わず電気で走り、人を乗せて移動できる「空飛ぶクルマ」。道路に捉われない次世代の移動手段として、渋滞の解消だけでなく環境の面でも期待され、いま世界各国で実現化に向けた開発が進められています。今回の実験は、東京都が支援するプロジェクトで民間企業3社が協力して実施されています。

記者:「ここ丸の内からあのヘリコプターに乗って、江東区の東京ヘリポートに向かいます」

「空飛ぶクルマ」ではなく、ヘリコプターを使い、新丸ビルの屋上を離陸。約100キロの速度で15分かけて飛び、飛行ルートの確認や音や風の影響に加え、管制塔とのやりとりがスムーズに行なえるかも確認します。

記者:「都心のビル群、そして首都高速道路など、東京を一望できるような景色となっています」

空飛ぶクルマが運行すれば、ドライブ中の窓からはこんな景色が広がることになります。

記者:「空飛ぶクルマからの視点では、東京スカイツリーも見上げるのではなく同じこのような視点でのドライブが可能となります」

実験は一般から募集したモニターを乗せて行われ、飛行を体験した感想などを聞いて、今後につなげていくということです。

記者:「いまヘリポートに到着しました。普段とは違った開けた視界、そして渋滞のない未来の世界。待ち遠しいなと肌で感じました」

担当者は、実験から得られた課題などをクリアしながら、実際の「空飛ぶクルマ」を使った都心での飛行試験を来年度中に実施することを目指しています。

三菱地所担当者:「機体が整えば、実際に都内で空飛ぶクルマが飛ぶ世界が作れるかなと思っているので、この技術が皆さんの生活とかビジネスにどういうプラスの影響を与えていくのかを伝えていきたい」

クルマが空を飛ぶ未来へ…開発が加速しています。

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