エレナの「白鉄火」 長崎市のさしみシティプロジェクトに認定 マグロではなくヒラマサ使用 

エレナで販売している長崎白鉄火

 地場スーパー大手のエレナ(長崎県佐世保市)が取り組む「長崎白鉄火から広がるオール長崎 魚の輪」が、長崎市の「さしみシティプロジェクト」に認定された。マグロではなく、ヒラマサ(ヒラス)などをのりで巻いた白い鉄火巻き。中村義昭専務は「長崎と言えば、白鉄火と言われるようにしたい」と意気込む。
 白鉄火は、同市周辺では昔から食べられているものの、他の地域ではあまり例がない。中村専務は「以前から長崎は魚種が豊富だが、県外の人には何を食べていいのか伝わりにくいと感じていた。磨きをかけて広めたい」と、2022年9月に商品化した。
 ヒラマサは関連会社の水産加工業、まさるフーズ(佐世保市)が売り出し中の九十九島海域で養殖された独自ブランド「九十九島ひらまささん」を主に活用。地産地消、魚食普及につながり、生産者の所得向上にも結びつく。同社のほとんどの店舗で販売中。
 13日は長崎市役所で認定書の交付式があった。市は1年ほど前から、水産農林政策課の竹内裕二課長を白鉄火長(しろてっ課長)と呼びPR。官民一体で盛り上げようと中村専務には「スーパー白鉄火長」の肩書の名刺を贈った。中村専務は「地元の人に白鉄火を認知してもらうことで名産の一つとして広がり、観光と食が融合して長崎が盛り上がれば」と話した。
 「さかなの日」の3月3日は、長崎市川口町のプラっとモール長崎店でヒラマサの解体ショーや飾りずし実演ショーを開く。

鈴木市長から名刺を受け取る中村専務(右から2人目)=長崎市役所

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