全国高校女子硬式野球3位・右のエース 吹越凜乃さん(駒大苫小牧)、地元・青森県東北町で表彰

表彰状を持つ吹越さん

 昨年夏に行われた全国高校女子硬式野球選手権で3位となった駒大苫小牧(北海道)の右のエースで、青森県東北町出身の吹越凜乃(りのん)さん=3年=が18日、町内で行われた町表彰、文化賞、体育・スポーツ賞の授与式に出席した。吹越さんは東奥日報の取材に「(全国3位は)うれしさもあるが、達成感がすごかった」と喜びを振り返った。

 甲地小3年の時から野球を始めた吹越さんは東北中でも男子に交じって投手、内野手として活躍し、主将を務めた。当時は県内に高校女子の硬式野球チームがなく、駒大苫小牧からスカウトされ「レベルが高い環境で野球をして、日本一を目指したい」と入学した。

 高校から投手に専念。練習量が中学時代より格段に多く、苫小牧市は雪が少ないため、冬でも外で練習していたといい「技術面に加え、精神面も強くなった」。身長154センチと小柄ながら、走り込みで下半身を鍛え、ブルペンでも連戦に耐えられるよう投げ込んで、スタミナをつけた。

 3年生では投手リーダーとして投手陣を束ねた。全国58校が出場した同選手権で、吹越さんは予選初戦の山陽(広島)戦と準々決勝の横浜隼人(神奈川)戦に先発。直球を中心にカーブ、スライダー、チェンジアップとタイミングを外す変化球も操り、山陽戦では4回無失点、横浜隼人戦では3失点で完投した。

 チームは過去最高の3位。「一丸となり、練習に耐えてきたから3位になれた。みんなで頑張ってきて良かった」と語った。

 卒業後は看護師を目指して八戸市内の大学に入学し、硬式野球は引退する。

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