青森県職員 社会人採用に民間検査「SPI3」導入 1次試験、全国どこでも受験可

 青森県は2024年度から、社会人枠の行政職採用試験(大学卒業程度)に民間の総合適性検査「SPI3」を導入する。事前の対策が必要な従来の教養試験と置き換えることで、勉強時間を確保しづらい人も受験しやすくする。オンライン受験もできるようになり、県人事委員会は「UIJターンの転職先として県庁を考えてほしい」としている。

 リクルートマネジメントソリューションズ(本社東京)が提供するSPI3は、コミュニケーションや論理的思考の能力測定、性格検査が行える。県は既に病院運営職の採用試験にSPI3を導入しており、社会人枠の行政職でも1次試験に取り入れ、2次試験で論文試験や面接を行う。

 SPI3はパソコンやスマートフォンで受けられるほか、全国各地に受験会場が設置されている。これまで青森市内と東京都内だけだった1次試験会場の制約がなくなることになる。

 県の社会人枠採用は11年度にスタート。このうち行政職の受験倍率は21年度18.0倍、22年度13.0倍、23年度11.0倍と近年低下傾向にある。県人事委員会事務局の橋本優子総括主幹は「民間企業の採用活動が活発になる中、県も受験者層を広げて優秀な方の採用につなげたい」と話している。

 24年度の社会人枠採用試験は5月7~24日に申し込みを受け付ける予定。

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