人間国宝・比嘉聰さん 荘重な響き心打つ太鼓 感謝と手応えの顕彰公演に120人出演

[つなげる ひろげる ひと未来75th]

 沖縄タイムス創刊75周年企画「比嘉聰顕彰公演 光源の響き」が18日、浦添市の国立劇場おきなわであった。光史流太鼓保存会会長で「組踊音楽太鼓」の人間国宝、比嘉聰さん(71)の功績をたたえるもので、約120人が出演。沖縄タイムス社と同保存会が主催した。

 比嘉さんは器楽合奏「瑞雲」や「彩(いろ)」、組踊「執心鐘入」から発想を広げた「鬼女」などに出演。荘重な響きや軽快なリズム、舞踊とのドラマチックな調和など、沖縄伝統の太鼓のさまざまな魅力で観客を魅了した。公演を終えた比嘉さんは「みんなが協力してこれだけの舞台をつくってくれたのがありがたい。若い人たちに芸能を手渡すことができたと思う」と感謝と手応えを語った。

 顕彰公演は琉球古典芸能の分野で著しい功績のあった実演家を対象に行われ、比嘉さんで19人目となった。(学芸部・真栄里泰球)

創作「鬼女」で太鼓を打つ比嘉聰さん=18日、浦添市・国立劇場おきなわ(名護大輝撮影)

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