マリナーズがマット・チャップマン獲得を検討か 地元紙記者が報道

地元紙「シアトル・タイムズ」のライアン・ディビッシュ記者が報じたところによると、マリナーズはエウヘニオ・スアレスを放出した三塁の後釜としてマット・チャップマンの獲得を検討しているようだ。ただし、どの程度の関心を示しているのかは明らかになっておらず、球団内で獲得の可能性について議論を行っただけなのか、実際にチャップマン陣営との話し合いを行ったのかについても不明である。マリナーズの懐事情を考えると、チャップマン側の希望条件が大きく下がらない限り、獲得は実現しないだろう。

現在30歳のチャップマンはメジャー7年間でゴールドグラブ賞を4度、プラチナグラブ賞も2度受賞している好守の三塁手である。アスレチックス時代の2019年には自己最多の36本塁打を放ち、オールスター・ゲームにも選出されたが、近年は打撃成績が低下しており、ブルージェイズ移籍2年目の昨季は打率.240、17本塁打、54打点、OPS.754と物足りない成績に終わった。ちなみに、マリナーズは2022年シーズン前にチャップマンの獲得に乗り出したが、トレード交渉が難航し、アスレチックスは最終的にブルージェイズと1対4のトレードを成立させた。

今季のマリナーズはジェリー・ディポート編成本部長が「三振が少なく、コンタクト能力の高い打者を増やす」という方針を掲げて戦力補強を進めており、昨季リーグワーストの214三振を喫した正三塁手スアレスをトレードで放出。三塁は右打者のルイス・ウリアスと左打者のジョシュ・ロハスのプラトーン起用が予定されている。守備面に不安はないものの、打撃面での貢献度は未知数のため、チャップマンを獲得できればアップグレードになるだろう。ただし、チャップマンも昨季165三振を喫しており、ディポート編成本部長の方針には合致しない選手である。

マリナーズにはあまり補強資金が残っておらず、チャップマンと大型長期契約を結ぶのは現実的ではない。シーズン開幕が迫り、チャップマン陣営(代理人はスコット・ボラス氏)の希望条件が下がった場合は獲得に動く可能性がある、という程度の話だと思われる。

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