【動画あり】挑戦する大切さ熱っぽく 大久保嘉人さん、狩野舞子さん元日本代表の技伝授 上峰町の上峰中

蹴り方を指導する大久保嘉人さん(左)

 元サッカー日本代表の大久保嘉人さんと、元バレーボール日本代表の狩野舞子さんによる講演会と実技指導が16日、上峰町の上峰中であった。競技人生での成功体験、挫折から得た教訓を熱っぽく語り、夢を持って挑戦する大切さを訴えた。

 高い志を持った生徒の育成を目的にした佐賀県の「SAGA部活スペシャルアスリート招聘(しょうへい)事業」の一環。上峰町が2人を講師に招き、1、2年生約200人が聴講した。

 大久保さんは中学入学時に136センチと小柄で、周囲との体格差に悩むことが多かったと明かした。それでも努力を続けて成長し、プロ入り後は史上初となる3年連続Jリーグ得点王を記録し「誰にでも可能性はある」とエールを送った。狩野さんはアキレス腱けんを2回断裂しており「諦めたくない自分の思いが自分自身を引っ張ってくれた」と振り返った。

 実技指導は、同校のバレー部とサッカー部を対象に行われた。大久保さんはシュートを打つ時の目線、体の使い方などを指導した。狩野さんはトスを上げるコツについて「ボールにパワーを伝えるためには手だけでなく足を意識してほしい」と実演しながら助言した。

 生徒たちは緊張しながらも、目を輝かせて練習に取り組んだ。バレー部2年の今村伊織主将は「手を固定してボールの勢いを止めるレシーブがすごく勉強になった。部活ですぐに実践したい」と笑顔を見せた。(井手一希)

レシーブを指導する狩野舞子さん
レシーブのコツを指導する狩野舞子さん(右)
これまでの成功体験や挫折から得た教訓を語る大久保嘉人さん(左)と狩野舞子さん=上峰町の上峰中

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