中国天津市の老舗企業、ブランド「集結」で新たな活力

中国天津市の老舗企業、ブランド「集結」で新たな活力

12日、天津古文化街にある「桂発祥」と「果仁張」の共同店舗。(天津=新華社配信)

 【新華社天津2月19日】中国天津市河西区にある同市初の老舗企業の商品を一堂に集めた店舗では春節(旧正月)期間中、多くの観光客がさまざまなブランドの正月用品を買い求め、特色のある文化を味わった。

 店舗は天津市の伝統菓子の老舗、天津桂発祥十八街麻花食品が開設した。「桂発祥十八街麻花」をはじめ「狗不理」「果仁張」など同市の著名老舗40店余りのブランドを集約し商品500種類以上を扱う。

 責任者の李英(り・えい)氏は店舗運営の狙いについて「老舗企業が影響を与え合い集結することで相乗効果を生み出す窓口を作り、老舗ブランドが持つ歴史や文化を伝承していく」と紹介した。

 春節期間中は老舗ブランドが集まって新たな商機を開拓する他、「磁器彫刻」や「剪紙(せんし、切り絵細工)」など同市の無形文化遺産技術の展示、販売エリアも増設、観光客に民間の習俗や伝統を紹介している。

中国天津市の老舗企業、ブランド「集結」で新たな活力

12日、天津市初の老舗企業の商品を一堂に集めた店舗で商品を選ぶ買い物客。(天津=新華社配信)

 天津桂発祥十八街麻花食品の馬天禄(ば・てんろく)副総経理は、店舗を集約することで「国潮」ブームを呼び、多様な消費体験を提供できるとし、多くの老舗企業が活性化しただけでなく、個々のブランドの店舗開設コストの削減にもつながったと説明した。

 天津市には多くの老舗企業が存在する。現在は「中華老字号」(中国商務部が認定した老舗企業)72店舗と「津門老字号」(天津市商務局が認定した老舗企業)183店舗が、店舗集団としての組織化や業種の垣根を超えたコラボなどを通じて新たな道を切り開いている。

 天津市社会科学界連合会の張宝義(ちょう・ほうぎ)会長によると、老舗企業の「集結」は互いの力を利用してブランドの知名度を高めながら、商品の革新やサービスモデルの刷新を推し進め、新たな活力を生み出している。(記者/宋瑞、余俊傑、刑程)

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