4人のビリーによる特別パフォーマンスも ミュージカル『ビリー・エリオット』製作発表レポート

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ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』の製作発表が、2月17日(土) に東京・クラブeXで行われた。

日本では4年ぶりの上演となる今回は長期にわたるオーディションを実施。1,000人を超える応募者の中から、浅田良舞、石黒瑛土、井上宇一郎、春山嘉夢一がバレエダンサーを夢見る少年・ビリー役に選ばれた。

製作発表では、4人のビリーによる「エレクトリシティ」のパフォーマンスも。イギリスのロイヤルバレエスクールを受験したビリーが、面接官から踊っている時の気持ちを聞かれ、その思いを表現する場面で、通常はひとりで踊るが、今回は特別に4人編成バージョンが披露された。

バッグを斜めがけしたビリーたちが登場すると、最初はソロを繋ぎ、コーラスへ。4人が一緒に「ぼくは、もう自由!」と叫び、ダンスが始まった。『白鳥の湖』のアレンジされたメロディーに乗せて、技が次々と繰り出される。最後の連続ピルエットでは、挑むひとりのビリーに周りのビリーたちが「頑張れ!」と励ます。そんな団結や連帯を感じさせるのもこの作品ならではだ。

質疑応答では、緊張気味な面持ちのビリーたちに対して、大人キャストたちがマイクをとってあげる微笑ましい場面も。作品の大ファンで特別番組のナビゲーターを務めてきた綾瀬はるか、そしてトニー役の吉田広大、オールダー・ビリー役の厚地康雄の映像コメントがあり、最後はビリーたちの熱い決意で締め括られた。

『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』は、2024年7月から11月にかけて東京・大阪で上演される。

■浅田良舞(ビリー)コメント パフォーマンスが無事に終わってほっとしています。緊張しましたが、楽しくきれいにできてよかったです。ビリーのオーディションを受けたのは、所属しているバレエスタジオの先輩ふたりがビリーになったから。オーディションではそれまでやったことがなかったアクロバットやタップができて楽しかったです。難しかったり辛かったりもしたけど、できるようになって楽しくなりました。自分の名前に入っているように、良く舞いたいです。

■石黒瑛土(ビリー)コメント お客さんに自分の踊りをお見せできて最高でした。緊張したけど、拍手をいただいてほっとしました。(ビリーのオーディションを受けた)きっかけは、加藤航世くんと渡部出日寿くんのビリーを観て、やりたいなと。タップがみんなより遅れていて、まだ頑張りが必要だなと思います。苦手なことを克服して、常識を打ち破るビリーになりたいです。

■井上宇一郎(ビリー)コメント パフォーマンスでは好きなダンスができて楽しかったです。気持ちは最高です! 僕は『リトル・ダンサー』のDVDを見て素晴らしいと思い、ビリーをやってみたいと思いました。オーディション期間はみんなと仲良くできて楽しかったし、タップやアクロバット、ダンスといろんなことに挑戦することができました。なぜこんなことができるんだろう?と自分でも驚いています。

■春山嘉夢一(ビリー)コメント 舞台裏では緊張していたけど、踊り出したら楽しくて、まるで天国に行ったみたいでした。(ビリーのオーディションを受けた)きっかけはバレエを始めた頃に観て感動して、絶対ビリーになりたいと思いました。夢を諦めないところが僕と似ています。タップもたくさん練習して、少しずつできるようになって嬉しかったです。お客さんに希望を与えられるビリーになるように頑張ります。

■益岡徹(お父さん/初演より3回目)コメント ビリーたちの踊りに全てが語られていますね。さびれた炭鉱町に広がる、大人たちの閉塞感や失望。そこで次世代を担う子どもが、希望と夢を持って羽ばたこうとする、その姿が感動的です。初演、再演のビリーたちを見ていると、幼かったのにどんどん大人になり、自慢の息子になっていく。ビリーたちに本当の父ちゃんだと思って欲しいです。

■鶴見辰吾(お父さん/初参加)コメント 2017年の初演を観た時、本当に感動しました。帰宅して即、僕は妻に観るべきだと言いました。次の日、妻は観に行きました。僕が観たお父さんは吉田鋼太郎さん。妻が観たのは益岡徹さん。今回、自分の休演日のタイミングに益岡さんバージョンを客席からしっかり観たいと思います。

■安蘭けい(ウィルキンソン先生/2回目)コメント 前回も4人のビリーと一緒にやって、初日から千秋楽まで彼らが成長する姿を間近に見て感動しました。ダブルで回るのも精一杯だったビリーが、4回転ができるようになったりして、素晴らしいなと。今回も楽しみです。

■濱田めぐみ(ウィルキンソン先生/初参加)コメント 偶然、2005年のロンドン初演のトライアウトを観ました。1幕終わった時に感動して立ち上がれず、2幕終わったら立ちすくんでしまって、それくらい感動しました。日本公演も楽しみにしていて、全く同じ感動を味わいました。爆発的なエネルギーと夢を求めるひたむきさがこの作品の魅力。楽しみにしています。

■根岸季衣(おばあちゃん/初演より3回目)コメント 「エレクトリシティ」は本番ではそれぞれの得意技が入った、個性溢れるナンバーで、いつも舞台袖から大丈夫かな?と見ていました。みんなぎりぎりのところまで挑戦し、力を全く抜くことがない。演者もみんなから力をもらえる、とても素敵な時間です。これをまたやれると思っただけで、今からわくわくしています。

■阿知波悟美(おばあちゃん/2回目)コメント 上演が決まったと聞いて、バンザイしました。また絶対にやりたいと思っていたので嬉しいです。前回出演した時、ビリーたちが踊る場面では、自分が出番じゃなくても袖に見に行って、混んでいたらモニターに釘付けになっていました。技が決まると楽屋で大きな拍手をして、モニターに「偉い!」と声をかける、そのくらい見ながら力が入る、素敵な時間だったことを覚えています。

■西川大貴(トニー/初参加)コメント この作品はビリーの成長、そして親子やコミュニティの話でもあります。トニーは熱い男で、今までがっちりした人が演じてきたイメージ。しかしいきなり身長は伸びないので(笑)、自分なりの役を作っていきたいです。この4人のビリーと本当の兄弟になれるように頑張ります。ビリーのみんな、仲良くしてくれい!

■芋洗坂係長(ジョージ/初参加)コメント 初演を拝見して、感動して大号泣したので、オーディションの時点で夢のようでした。演出家さんとは英語で「ハロー!」なんて言い合いながら、和気あいあいとして楽しかったです。ビリー4人が1年間どれだけ大変な思いをしてきたことか! 今日もパフォーマンスを大人たちが見ていて、みんな号泣していました。ビリーたち、素晴らしいよ。僕もボクシングのイケメンコーチとして頑張ります!

■永野亮比己(オールダー・ビリー/2回目)コメント 僕が踊る「ドリームバレエ」は、ビリーが夢に向かって羽ばたいていく心理が描かれ、ビリーとの信頼関係の上に成り立つ重要な場面です。前回は責任と緊張もありましたが、それを超えて幸せも感じられました。そのシーンをあらためて経験できるのはこの上ない喜びです。ビリーたちのダンスはブラボーでした。負けていられないです。

■山科諒馬(オールダー・ビリー/初参加)コメント 僕は映画版の『リトル・ダンサー』を見たことをきっかけに、バレエを始めました。なので、この作品にはすごく思い入れがあります。ビリーと同じように、夢に向かってバレエを始めようかと悩んでいた時、背中を押してもらった。そのビリーの未来の姿を演じられることを、すごく嬉しく思います。4人のパフォーマンスを見て、僕も帯を締め直さないと!

撮影:引地信彦

<公演情報>
Daiwa House presentsミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』

脚本・歌詞:リー・ホール
演出:スティーヴン・ダルドリー
音楽:エルトン・ジョン

【出演】
ビリー・エリオット(クワトロキャスト):浅田良舞 石黒瑛土 井上宇一郎 春山嘉夢一
お父さん(ダブルキャスト):益岡徹 鶴見辰吾
ウィルキンソン先生(ダブルキャスト):安蘭けい 濱田めぐみ
おばあちゃん(ダブルキャスト):根岸季衣 阿知波悟美
トニー(兄)(ダブルキャスト):西川大貴 吉田広大
ジョージ:芋洗坂係長
オールダー・ビリー(トリプルキャスト):永野亮比己 厚地康雄 山科諒馬

森山大輔/近藤貴郁(ダブルキャスト) 大月さゆ 大竹尚 加賀谷真聡 黒沼亮※ 後藤裕磨 齋藤桐人 聖司朗 辰巳智秋 照井裕隆 春口凌芽※ 丸山泰右 森内翔大 小島亜莉沙 咲良 竹内晶美 森田万貴※ 石田優月 白木彩可 新里藍那
※スウィング

髙橋維束 豊本燦汰 西山遥都 渡邉隼人 上原日茉莉 佐源太惟乃哩 内藤菫子
猪股怜生 髙橋翔大 張浩一 多胡奏汰 藤元萬瑠
石澤桜來 岩本佳子 木村美桜 清水優 鈴木結里愛 住徳瑠香 長尾侑南 松本望海 南夢依 宮野陽光

【公演日程】
■オープニング公演
2024年7月27日(土)~8月1日(木) 東京・東京建物Brillia HALL

■本公演
2024年8月2日(金)~10月26日(土) 東京・東京建物Brillia HALL
2024年11月9日(土)~24日(日) 大阪・SkyシアターMBS

公式サイト:
https://billy2024.com/

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