穴水で無料バス運行開始 住民「とても助かる」

運行が始まった市街地循環バス=19日午前9時10分、穴水町川島

 被災住民の通院や買い物の足にしてもらおうと、穴水町は19日、無料で利用できる市街地循環バスの運行を始めた。町中心部の医療機関やホームセンターなどに停車し、住民からは歓迎する声が聞かれた。

 町は町中心部を巡回する「まちなか100円バス」を休止し、停留所を避難所の近くに設けるなど運行ルートを一部変更して無料の循環バスを走らせた。

 バスは土日祝日を除く平日に毎日3便運行する。のと鉄道穴水駅を午前8時半、正午、午後3時半に出発する。穴水駅から始発のバスに乗車した古川俊二さん(71)=同町川島=はパート勤務する介護施設近くの停留所まで利用した。古川さんは「視力が弱く、車を運転できないので、自宅から50分かけて歩くしかなかった。とても助かる」と喜んだ。

 町中心部以外では外出支援バスの運行も始まった。曜日ごとに運行する路線が異なり、月曜は竹太線と伊久留線、火曜は黒崎線と唐川線、水曜は東山線となる。町社会福祉協議会に予約する必要がある。

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