特集は大人顔負けのウクレレ奏者です。長野市松代町の小学4年の女子児童がこのほど全国コンテストでMVPを獲得。いつか本場のハワイで弾いてみたいと練習に励んでいます。
松代町の象山神社。外は寒々としていますが、中からは南国の音色。
ウクレレを演奏しているのは、小学4年生の永井智菜さん。月に2回、神社の一角でウクレレのレッスンを受けています。
1曲、弾いてもらいました。
♪「君の瞳に恋してる」
小学4年生・永井智菜さん(10):
「いつも楽しいです、気持ちいいし、気軽にできる」
スタンダードナンバーのアレンジ曲を弾きこなす智菜さん。かなりの腕前です。
実はー。
永井智菜さん(1月6日・愛知県):
「長野県から来ました、ウクレレが大好きな小学4年生のTomoです。私がずっと夢見てきたウクレレコンテストのステージ、ようやくその夢がかないます」
1月6日、愛知県で開かれた「ウクレレパフォーマンスコンテスト」。智菜さんは演奏だけでなく、表情やパフォーマンスも審査される部門に大人に混ざって出場。
初出場ながら見事、1位に当たるMVPを獲得しました。
小学4年生・永井智菜さん:
「動き回ったり、技術的というか、笑顔をみんなに届けたり、ウクレレの楽しさを届けること(を工夫した)。初めてのコンテストだったから、(MVPを)取れてうれしいです」
智菜さんがウクレレを始めたのは、4歳の頃。
永井智菜さん:
「ギターって大きいし、弦がたくさんあるから、4歳では弾けなかったけど、ウクレレだとミニだから弾きやすかったです」
始めたのは家にウクレレがあったから。母親の祐美さんが育休中の趣味として始めていました。
母・祐美さん:
「(なぜウクレレを?)特に理由はないけど、ストレス発散と新しいことにチャレンジしてみたいと思っていた」
ウクレレは、ポルトガルの移民がハワイに持ち込み広がったとされるギターより小ぶりの弦楽器です。
日本では1960年代から70年代に「ハワイブーム」が起こり、旅行だけでなくウクレレやフラダンスを習う人が増えました。すっかり南国の音色として定着しています。
ウクレレを手にしてすぐ智菜さんは、黒田亮介さんが講師を務めるレッスンに通うようになりました。
この日はコンテスト後、初めてのレッスン。新曲に挑戦です。
♪「ルパン三世のテーマ’80」
始めたころから指導してきた黒田さん。ここ最近の上達ぶりに驚いています。
黒田ギター教室・黒田亮介さん:
「特にこの半年が素晴らしい成長ですね。ステージで最高の演奏をしてくれたので、期待以上の成績を出してくれました」
母・祐美さんの迎えで自宅へ。
帰宅したら、まず宿題。
永井智菜さん:
「(何している?)少数の掛け算のひっ算をやっています。算数、苦手だから…」
その後、レッスンで習ったことをすぐに復讐します。
永井智菜さん:
「(どれくらい練習する?)頑張るときは1時間くらいかな。指とか休まなきゃ気持ちよく弾けなくなっちゃう」
1人黙々と練習する智菜さんですが、当初は母・祐美さんと一緒に弾いていました。
ただ、祐美さんは育児などで忙しく弾く時間が減りました。
母・祐美さん:
「(はじめは母に教えてもらっていた?)いや、教えてはないけど、教室で習ってきたことを一緒に復習する程度のことはやっていたかな」
永井智菜さん:
「まあすぐ追い越したけどね。(母よりうまくなった?)はい、全然」
母・祐美さん:
「(母のウクレレの腕前は?)弾けないよね」
永井智菜さん:
「『もみじ』くらいなら」
と、いうことで久しぶりに2人で弾いてもらいました。
♪「もみじ」
母・祐美さん:
「もう教えられなくなってしまったというのがあるんですが、楽しんでやっていますし、続けられてとてもいい影響がある。よかったと思う。本人がやりたいことを後ろからサポートするだけかなって」
母・祐美さん:
「弾けました、3年ぶりに、うれしいです」
永井智菜さん:
「(母の演奏はどう?)まあまあ…ちょっとミスしたところがあったよね」
母・祐美さん:
「でも、合わせられました」
信州で奏でる南国の音色。
智菜さんの目標は世界大会出場です。かなえばウクレレの「本場」で演奏することになります。
永井智菜さん:
「(次の目標は?)世界大会に出て優勝したい」
母・祐美さん:
「大会の決勝戦はハワイだそうです。めっちゃ行きたいです。ハワイに連れて行ってください」
永井智菜さん:
「はい、わかりました」